オリパラ教育　札幌市三角山小で全校道徳　オリンピアン・工藤氏が講話　夢と目標の一致を大切に

（学校 2017-12-27付）

児童たちは工藤さんの講話を通して、目標をもって努力することの大切さを理解した

　札幌市立三角山小学校（渡辺寛志校長）で十九日、オリンピアンを招いた全校道徳の出前授業が開かれた。児童約二百七十人が参加。昭和六十三年のカルガリー冬季五輪に出場した工藤哲史さんの講話を通して、努力することや夢をもつことの大切さについて考えを深めた。

　この取組は、札幌市教委のオリンピック・パラリンピック教育推進事業の一環。オリンピック・パラリンピックに関する知識、選手の体験・エピソード、大会を支える仕組みなどについて知識の育成を図ることなどが目的。

　工藤さんは士別市出身で、スキーのフリースタイルで昭和六十二年のワールドカップで各地を転戦し、六十三年のカルガリー冬季五輪に出場した経歴をもつ。

　この日、工藤さんは子どものころを振り返り、中学校にはジャンプ用のスキーが一台あり「一緒に始めた友達二人と、スキーを共有して練習していた。飛ぶ回数が少なかったので、一本一本を集中して飛んでいた」と述べた。

　小樽の高校に通っていたころ、夏休みに故郷の士別市まで、六日間かけて歩いて帰った経験を紹介。「大きな苦労を経験することで、それ以外の苦労は気にならなくなる。君たちも何か大きいことにチャレンジしてみよう」と呼びかけた。

　また「夢と目標を一致させることが大切」と強調した上で「本当に自分が好きなことを考えて、続けられることを一つつくろう。“自分はこれをやる”と話すことで、周りに支えられ、努力を続けていくことができる」と話した。

　児童たちは「すごく努力が大切だと思った」「学校の練習から始めて、オリンピックに出たことがすごいと思った」などと感想を話していた。

(学校 2017-12-27付)