釧路局が研修会 「考え、議論する道徳」充実へ 帝京大院・赤堀教授講演 目標共通理解し実践を
(道・道教委 2018-02-08付)

道徳教育研修会
赤堀教授が道徳の授業改善の方向性を示した

 【釧路発】釧路教育局は二日、釧路市交流プラザさいわいで釧路管内道徳教育研修会を開いた。小・中学校、特別支援学校の教諭、幼児教育関係者、教職を志望する大学生ら七十五人が参加。帝京大学大学院教職研究科の赤堀博行教授(前文部科学省初等中等教育局教育課程課教科調査官)が講演。道徳教育の充実のため「育てたい子ども像を明確にして目標設定し、計画を立てて教職員が共通理解・実践できるようにすべき」と訴えた。

 道徳科の全面実施に向け、その趣旨や内容について理解を深め「考え、議論する道徳」の充実に向けた授業改善を図るとともに、地域全体で豊かな心の育成を図る機運をつくることが目的。

 はじめに、帝京大大学院の赤堀教授が「〝考え、議論する道徳〟の充実に向けた授業改善等」と題して講演。道徳の教科化の流れを振り返り「道徳教育の充実のためには、学校が主体的に子どもや地域の実態を把握し、育てたい子ども像を明確にして目標設定し、計画を立てて教職員が共通理解・実践できるようにすべき」と強調した。

 一方、道徳の時間の課題として「読み物資料の登場人物の心情理解に終始する授業、望ましいと思われることを児童生徒に言わせ、書かせる授業に陥りがちである」ことを提示。発達段階に応じて答えが一つではない道徳的な課題を、一人ひとりが自身の問題ととらえ、向き合い、考える道徳、議論する道徳へと展開を図る必要性を訴えた。

 具体的に各校の授業の様子をスライドで紹介しながら「自己を見つめる学習を通して、児童は道徳的価値の理解と同時に自己理解を深める」「多様な考え方や感じ方に接することが大切であり、他者と対話、協働しながら物事を多面的・多角的に考えることが求められる」と助言した。

 道徳科における評価については「学習指導過程における指導と評価を一体的にとらえるべき」「学習指導過程の評価には具体的な観点が必要」などと学習状況や道徳性の成長の様子をみる大切さを説いた。

 このあと、「道徳科の全面実施に向けた取組の充実」をテーマにグループ協議を行った。

(道・道教委 2018-02-08付)

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