研究成果や課題を共有　札幌らしい特色ある学校教育推進　実践校２６校・園が連絡会議等

（市町村 2018-02-16付）

雪・環境・読書をテーマに実践の成果を発表した

　札幌市教委は八日、市教委会議室で「札幌らしい特色ある学校教育推進事業」第二回研究実践校連絡会議兼推進検討プロジェクト会議を開いた。雪・環境・読書の各テーマを研究してきた実践校二十四校・二園が集まり、これまでの研究成果や課題を共有。事業のさらなる充実を図るため、今後の方向性を検討した。

　全体会では、はじめに廣川雅之教育課程担当課長があいさつ。「雪・環境・読書は自立した札幌人の具現化に当たって、知・徳・体の調和の取れた学びを推進していく上で中核をなすもの。札幌らしさを実感する学びの充実に向けて、協力をお願いしたい」と呼びかけた。

　続いて、テーマごとに実践の成果などを発表。「雪」をテーマにした教育実践の担当者は「幼・小・中の実践がうまくつながっている」と述べた。また、幼稚園・小学校・中学校の実践事例をまとめたほか、親子で取り組む雪遊びや生徒会主導のゆきかきチャレンジなどの取組にふれ「自尊感情が高まり、自主性を養う」とその効果を報告した。

　「環境」をテーマにした教育実践の発表では、太陽光発電設備を用いたエコライフレポートにかかわる活動を報告。その成果として、子どもたちの環境意識の高まりを挙げ、今後の取組として「教育課程の一つに位置付け、カリキュラムマネジメントの一助として、今後も実践を工夫していく」と述べた。

　また、地域・外部人材を活用した自然教育に関する学習活動について「外部人材が児童生徒の行動を“素晴らしい”と価値付け、身近な環境への意識付けが行われた」と報告した。

　「読書」をテーマにした教育実践の担当者は「全校を巻き込んで、本にふれる機会をつくっていくことが大切」と話し、今後の取組として、本を知るための教諭への研修会の実施や、司書教諭との分業体制の整備を挙げた。

　このあと、関根昌彦企画担当係長はテーマごとの取組について「体験によって学びを深める、特色を生かした取組に発展している」と語った。

(市町村 2018-02-16付)