特別支援代表校長会議開く―道教委 やりがいや意欲の喚起を 磯貝局長が働き方改革要請
(道・道教委 2018-02-28付)

特支代表校長会議磯貝隆之
働き方改革のほか、コンプライアンス意識向上に向けた取組も求めた

 道教委は二十六日、道庁別館で二十九年度第二回特別支援学校代表校長会議を開いた。開会に当たって磯貝隆之学校教育局特別支援教育担当局長があいさつ。学校における働き方改革について、校長が方針を明確に示す中で「教職員の意識改革やルールづくりなどを行いながら、健康管理はもとより、やりがいや意欲を引き出せる働き方改革を」と求めた。また、道民からの信頼を得られる学校となるよう、コンプライアンス意識向上に向けた組織的・計画的な取組の推進を要請した。

 会議には、二十七人が出席。開会あいさつのあと、各課の担当者が所管事項について説明した。

 磯貝学校教育局特別支援教育担当局長のあいさつ概要はつぎのとおり。

          ◇          ◇          ◇

 本年度も、各学校における先進的で熱心な取組や成果について多くの報告をいただいている。そのように様々な形で実を結んだ校長先生方の学校経営にあらためて敬意を表する。

 一方で、各学校においては、校長先生のリーダーシップのもと、様々な事案に対し、迅速かつ的確に対応していただいてきたことと思うが、残念な事案の報告もいくつか受けている。

 各学校においては引き続き、子どもたちや保護者、そして、道民の信頼を得られる学校となるよう、教職員との十分なコミュニケーションに基づいた課題などを把握いただくとともに、コンプライアンス意識の向上に向けた組織的・計画的な取組を推進いただくようあらためてお願い申し上げる。

 三十年度は、元号の改正を翌年に控えた年度となるが、特別支援学校幼稚部教育要領が全面実施されるほか、小・中学部における新しい学習指導要領の実施に向けた移行期間の開始、また、道教委が策定する新しい教育計画や特別支援教育に関する基本方針に基づく施策の展開など、新しい時代の始まりが感じられる一年となると思われる。

 そのような中、今月出された中央教育審議会学校における働き方改革特別部会の中間まとめでは「学校が抱える課題はより複雑化・困難化しており、学校の役割を拡大せざるを得ない状況にあるため、新学習指導要領を着実に実施するには、教師の業務負担の軽減が喫緊の課題である」と述べている。

 働き方改革の目指すところは、各学校における教育力の向上であり、そのためにも教職員が日々の生活の質や教職人生を豊かにすることで、自らの人間性を高め、子どもたちに対して効果的な教育活動を行うことができるようになることである。

 また、全国公立学校教頭会による二十九年度の調査結果によると、「現在、教頭先生にとって関心のある教育課題は」との質問に、本年度は「教育課程に関する課題」の項目が顕著に伸びている。この背景には、新学習指導要領の実施に向けて、精力的に教育課程の編成業務を行っていかなければならないとの意識の高まりがあると考察されており、働き方改革によって、このような教育活動に教職員が十分に時間を確保できるようにすることが極めて重要と考える。

 現在、道教委では、働き方改革アクション・プランを策定中であるが、各学校においては、新学習指導要領を踏まえた教育を着実に実施するためにも、校長先生方が各学校の実情を踏まえ業務改善に向けた手立てを具体的に示すなど、方針を明確に示す中で、教職員の意識改革やルールづくりなどを行いながら、教育職員の健康管理はもとより、やりがいや意欲を引き出すことのできる働き方改革を進めていただくようお願いする。

 二十九年度も残すところあと一ヵ月だが、この年度末には、各学校における取組の成果や課題を各支部全体で情報共有するとともに、それら各支部の情報を校長会全体で共有する中で、相互の課題意識や問題意識を確認するなどして、自校の学校経営を振り返り改善する機会としていただきたいと思う。

 そして、それらの営みを通し、新年度に向けてさらに校長会が一枚岩となっていただき、今日の複雑化・多様化する局面に、道教委とともに向き合っていただきたいと考えている。

 新年度の体制においても、道内すべての特別支援学校において充実した教育活動が展開されるよう、校長会との連携を密にし、一体となって進めていきたいと考えているので、よろしくお願いする。

(道・道教委 2018-02-28付)

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