恵庭市教委の30年度教育行政執行方針 地域ぐるみの教育進める ICT機器など教育環境整備
(市町村 2018-03-02付)

恵庭市教委穂積邦彦
恵庭市教委・穂積邦彦教育長

 恵庭市教委の穂積邦彦教育長は二月二十六日、第一回市議会定例会で三十年度教育行政執行方針を説明した。「子どもたちの健やかな成長や市民の潤いのある学びの実現」を目指し、学校・家庭・地域・行政が連携した「地域ぐるみの教育」を進めていく方針を示した。島松小学校、柏小学校、恵み野小学校、恵明中学校に電子黒板やデジタル教科書を導入し、ICT機器等教育環境の整備充実などを図る。

 執行方針の概要はつぎのとおり。

▼確かな学力の向上

▽学力向上の推進

 教育委員会において、各校における学校改善プランの取組状況などを検証する組織を構築するとともに、アドバイザーを配置して、教育現場と連携した改善サイクルの確立を図る。

▽小中連携教育の推進

 子どもたちの成長を支えるため、小・中学校九年間を見通した教育活動を進めていく。

▽ICT等の教育環境整備

 島松小、柏小、恵み野小、恵明中に電子黒板とデジタル教科書を導入するとともに、今後も継続して全校導入を目指し教育環境のさらなる充実を図る。

▽学校図書館

 学校司書を引き続き全小・中学校に配置するとともに、地域のボランティアの協力も得ながら、蔵書整備や朝読書をはじめとした読書活動の支援に努めていく。

▽学校運営協議会

 柏陽中学校と若草小学校において学校運営協議会を設置し「地域とともにある学校」を実現していく。

▽就学支援

 就学援助にかかわり、準要保護世帯における中学校への三十年度新入学生徒学用品費については、入学前支給を行う。また、小学校への新入学児童学用品費の入学前支給ついては、必要な事項の整理を行いながら三十一年度入学児童からの実施に向けて検討していく。

 さらに、高校や大学などへの就学が経済的に困難と認められる生徒を支援するため、引き続き高校等入学準備金支給事業や大学奨学金事業を実施する。

▼豊かな心の育成

▽ふるさと教育の推進

 市内全小・中学校に配置しているふるさと教育コーディネーターを中心に、引き続き、各学校の特色あるふるさと教育を推進していく。

▽ヒューマン・コミュニケーション事業

 児童生徒の人間関係構築力とコミュニケーション力の育成を目指し「赤ちゃん登校日」授業やヒューマン・コミュニケーション授業といった体験型の授業を実施していく。また、二十九年度から講師の担い手として育成してきた人材の活用を進めていく。

▽いじめ・不登校対策

 子どもたちを取り巻く問題が複雑化・長期化している現状を踏まえ、引き続き、スクールソーシャルワーカー二人体制で課題解決に向けて取り組んでいく。また、いじめ問題については、全市で取り組むことが大切であることから「なかよしさわやかDAY全市交流会」を継続して実施していく。

▼健やかな身体の育成

▽子どもたちの体力・運動能力

 全国体力・運動能力、運動習慣等調査などの結果を踏まえながら、一校一実践など、学校と連携して体力向上に取り組んでいく。また、子どもたちの運動する機会を確保する視点に立ち、運動習慣の定着に向けた取組を進めていく。

▽安全教育の実施

 子どもたち自身が自ら危険から身を守る力を育成するため、非行防止教室、薬物乱用防止教室、CAP教育プログラムなどを関係機関の協力を得て継続して実施するとともに、近年のネット社会において、子どもたちがトラブルに巻き込まれないよう講習会を開催するなど、安全教育の推進を図る。

▽学校給食

 学校給食センターでは、計画的な施設設備の整備・更新と衛生管理の徹底を図り、食中毒や異物混入など、事故の未然防止に努めていく。また、食物アレルギーを有する児童生徒には、学校給食における食物アレルギー対応の手引に基づき、学校と連携しながら安全で安心な給食の提供に努めていく。

▼地域コミュニティ活動の推進

▽通学合宿等

 子どもたちが宿泊生活などの集団活動を通して、自立心や協調性、社会性を養うことを目的に、地域の人々の協力で実施しているが、今後も地域で主体的・継続的に事業を行っていけるよう支援していく。

(市町村 2018-03-02付)

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