釧路町の30年度教育行政執行方針 生活・学習習慣を家庭と連携し確立 いじめ防止へ人間関係力育成
(市町村 2018-03-15付)

釧路町教委佐々木喜代考
釧路町教委・佐々木喜代考教育長

 【釧路発】釧路町教委の佐々木喜代孝教育長は、五日の町議会第一回定例会で三十年度教育行政執行方針を説明した。生活リズムチェックシートの活用や『家庭学習の手引き』の作成によって、家庭と連携した生活習慣や学習習慣を確立していくことを強調。四月から施行する町いじめ防止基本方針をもとに「いじめは絶対に許されない行為」という認識を徹底し、互いに認め合い、思いやることができるよう人間関係力を育んでいく。別保、遠矢、富原の三小学校が中心になって取り組む学校力向上に関する総合実践事業の成果を普及し、町内全校の学校改善を推進していく考えを示した。

 執行方針の概要はつぎのとおり。

▼自ら学ぶ意欲を育てる教育の推進

▽確かな学力の向上を図るための学習指導の充実

 確かな学力の向上を図るための検証・改善の取組が一層充実するよう、各種学力調査の分析と併せ、より実効性のある学校改善プランの作成と評価に努めていく。

 また、カリキュラム・マネジメントを組織的に進め、子どもたちがこれからの時代に求められる資質・能力を身に付け、能動的に学び続けることができるよう、学習の質を高める授業改善を推進し、学習指導の改善、充実に取り組んでいく。

 複式学級を編制している昆布森小学校と知方学小学校に実物投影機と大型液晶テレビを再配置し、学習指導の充実を図っていく。

▽家庭と連携した生活習慣や学習習慣の確立

 ノーゲームデーやわが家の約束づくりの取組を継続し、すべての学校で生活リズムチェックシートの活用を図りながら、学校、家庭が一体となった取組をより徹底し、充実した学習習慣を確立させていく。

 また、子どもたちがよりよい家庭学習習慣を身に付けるために、各校において『家庭学習の手引き』を作成し、学校と家庭が共通理解を図りながら取り組めるよう支援していく。

▼豊かな心を育む教育の推進

▽子どもの人間関係力を育む生徒指導の充実

 四月一日に施行する釧路町いじめ防止基本方針をもとに、いじめアンケート「Q―Uテストの活用を図りながら、子どもたちの状況を的確に把握するとともに、家庭、地域、行政が一体となり、いじめ根絶一学校一運動、いじめ根絶子ども会議などの取組を通して、「いじめは絶対に許されない行為」という認識を徹底し、互いに認め合い、思いやることができるよう人間関係力を育んでいく。

▽特色ある体験活動の推進

 働く体験を通して、子どもたちが望ましい勤労観や職業観を育むよう、学校支援地域本部事業の積極的な活用を図るとともに、昨年、釧路町商工会と締結した「まち全体を学びやに、大人みんなが先生に!」を推進する協定をもとに、町内各事業所の協力を得ながら、職業体験を支援していく。

▼健やかな体を育む健康・安全教育の推進

▽体力の向上を図る教育の推進

 新体力テストを全学年で実施し、テスト結果から体力の状況を把握、分析し、改善が図られるよう、学校体育の充実に努めていく。

 また、一学校一運動、どさん子元気アップチャレンジなど、学校・家庭や地域においても、子どもたちの体力向上に向けた取組を推進していく。

 さらに、釧路町発祥の長ぐつアイスホッケーなどのウインタースポーツに取り組み、年間を通した運動習慣の確立に努めていく。

▼信頼される学校づくりの推進

▽学校力、教師力の向上

 別保小、遠矢小、富原小が中心となり学校力向上に関する総合実践事業に取り組み、子どもたちの学力・体力の向上、望ましい生活習慣の形成を確立させ、その成果を町内全校に波及させながら、包括的な学校改善を推進していく。

▽安全・安心で快適な教育環境の整備と教育支援の充実

 昆布森小の非構造部材耐震工事、遠矢小の屋上防水改修工事および富原小と昆布森中における降雨時のグラウンド表面水の処理をするための補修を行い、学校の安全・安心で快適な教育環境の整備に努めていく。

(市町村 2018-03-15付)

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