えりも町の30年度教育行政執行方針 〝未来えりも学〟を推進 小中高連携・接続など強化(市町村 2018-03-15付)
えりも町教委・川上松美教育長
【浦河発】えりも町の川上松美教育長は六日、町議会定例会で三十年度の教育行政執行方針を説明した。「えりもの子はえりもで育てる」の理念のもと、小中高生が継続して学ぶ教育活動「未来を担うえりもの子の学び」通称“未来えりも学”を推進するとともに、地域において学校を支える「えりも型地域学校」を目指し、その構築に向け、教職員一丸となった取組を進めていく。
執行方針の概要はつぎのとおり。
▼学校教育の推進
▽学校教育推進の基本姿勢
各学校には、経営の基盤(見据える八つの積極的な危機管理―「組織運営」「教育課程」「生徒指導」「健康安全」「服務・勤務」「施設管理」「保護者・団体・関係機関」「個人情報」)をしっかり見据えて、学校関係者が一丸となって「チームえりも」で進めるよう推進していく。
▼知・徳・体の調和のとれた小・中学校の教育
▽基礎学力と自ら考える力を育む教育活動の深化
つぎの十点、①組織マネジメントと校内研修の活性化を図る学校組織②児童生徒に育ってほしい資質・能力を明確にしたカリキュラム・マネジメント③小・中共有の一貫した教育を目指す四つの授業改善策(未来えりも学)などの学校間連携・地域連携④指導と評価の検証改善サイクルと児童生徒による授業評価などの学習評価⑤授業と家庭学習の関連付けと放課後・長期休業中の学習サポート(未来えりも学)⑥主体的・対話的で深い学びの授業改善⑦数値目標を設定した諸テスト・準入学選抜試験などの実行⑧実物投影機の教室常設と活用⑨小中高の接続を図る総合的な学習(未来えりも学)⑩小学校の外国語活動と外国語、中学校の外国語(未来えりも学)―を重点に進めていく。
また、キーワードを二十九年度に引き続き「続・凡事徹底」と「指導の深化」「家庭学習の充実」として進めていく。
▽仲間を大切にする豊かな心と健やかな体を育む教育活動の充実
いじめにかかわる指導を重視することや、スマートフォンやネットなどの管理意識の高揚など、保護者やPTAとともに考え指導の徹底を図ることが緊要な課題として、①校内道徳教育推進教師を中心とした学校体制の深化②計画的・発展的な指導や保護者や地域と連携した道徳③道徳的実践を身に付ける体験活動④いじめアンケート調査の認知と教育相談・日常観察の徹底⑤小中高「いじめ根絶標語」(未来えりも学)や「生活リズムチェック」の推進―の五点を重点として進めていく。
健やかな体の育成では、①「体力向上プラン」による一校一実践の継続②新体力テストの全学年実施と方策強化③フッ化物洗口などの虫歯予防策の継続④学校におけるアレルギー対策⑤地域を位置付けた防災教育(未来えりも学)―五点を重点に進めていく。
▽配慮を必要とする児童生徒への支援の充実
三十年度は、①児童生徒支援や指導体制の確立②個別支援検査などを踏まえた「個別の教育支援計画・指導計画」③教育支援員や校種間の情報交換など学校間・関係機関の行動連携―の三点の充実を図っていく。
▼夢のあるえりも高校の教育推進
▽一人ひとりの進路実現を目指す教育活動の充実
生徒一人ひとりの進路実現を目指し、①文部科学省と町単費の加配教員を生かした多様な教育課程の編成・実施(未来えりも学)②英語検定や進学模試、商業検定の推奨③進路実現を図るキャリア教育④中・高教員の一層の連携や外部指導者の活用を図る部活動⑤きめ細やかな生徒指導と家庭との連携―の五点を重点に進めていく。
▼中高一貫教育の充実と小中高の連携・接続
連携については、①中高一貫教育講師などによる乗り入れ授業(未来えりも学)②小中高生の「百人浜に学ぶ」植樹・剪定などの体験活動(未来えりも学)③中高生が互いに学び合う部活動―の三点を重点に進めていく。
小中高の接続については、①英語・漢字・数学検定(未来えりも学)②高校三年生の小学六年生・中学生への進路講話などの接続を図るキャリア教育(未来えりも学)③昆布や猿留山道などの地場産業や自然を生かした総合的な学習(未来えりも学)④町教育研究会の研修―の四点を重点に進めていく。
▼地域に信頼される学校づくりの推進
学校は、地域のセンター的役割を果たすことが求められている。そこで、①「KTSの誓い」などの服務規律の継続徹底②指導力向上を図る研修の充実③地域とともにある学校行事と地域行事(未来えりも学)④「えりも型地域学校」を意識した学校評議員会の充実⑤教職員の健康管理を意識した経営―の五点を重点に進める。
(市町村 2018-03-15付)
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