佐呂間町の30年度教育行政執行方針 英語授業補助員を配置 開かれた学校へCS導入推進
(市町村 2018-03-19付)

佐呂間町教委仲川倫則
佐呂間町教委・仲川倫則教育長

 【網走発】佐呂間町教委の仲川倫則教育長は、七日開会の第一回町議会定例会で三十年度教育行政執行方針を説明した。外国語活動と外国語の実施に向け、町内の複式学級における英語教育の充実を図るため、英語授業補助員を配置する方針を示した。また、開かれた学校づくりに向け、コミュニティ・スクール(CS)の導入を推進していくとした。

 執行方針の概要はつぎのとおり。

▼学校教育の推進

▽確かな学力の育成

 町内教職員などで組織する学力向上推進委員会での学力調査の分析や家庭学習の習慣化、長期休業中の学習サポートの実施とともに、ICTを活用した教育の推進など効果的な取組に努めていく。

 また、校内研修をはじめ、各種研修会の参加奨励、指導主事の要請訪問など組織として教員の指導力向上に努めるとともに、小中高の学校間連携強化を図り、それぞれの学校において教員が専門性を発揮し、より実践的な教育が継続して行われるよう基盤整備に努める。

 さらに、子どもたちに学力の基礎・基本を身に付けさせるため、町単独の教員を採用。佐呂間小学校の一年生を二クラス編制とし、保育所からの円滑な就学に配慮するとともに、中学校には引き続き町単独の教員と新たに学習支援員を配置し、次代を担う子どもたちの確かな学力を育む教育活動に向け、学校・家庭・地域と社会全体で取り組めるよう、環境の充実を推進していく。

 町内の複式学級における英語教育の充実を図るため英語授業補助員を採用し、円滑な授業実施に努めるとともに、小中学生が受検する漢字能力検定や英語技能検定の検定料などを助成し、児童生徒の学力および学習意欲やコミュニケーション能力の向上を図ることとする。

▽特別支援教育の充実

 本年度も、浜佐呂間小学校を除く学校に特別支援学級を継続して設置する予定である。また、各学校に特別支援員を配置し、児童生徒個々に応じたきめ細やかな支援を行うことによって、そのもてる力を高め、自立や社会参加に向けた指導を行っていく。

 さらに、会話や発音など一部言語発達に関する遅滞を有する児童のために、引き続き佐呂間小学校「ことばの教室」において一人ひとりに応じた支援に努めていく。

▽豊かな人間性と感性を育む教育の推進

 それぞれの発達段階に応じた道徳教育によって、自己の生き方を考え、主体的な判断のもと行動し、自立した人間として他者とともによりよく生きるための基盤となる道徳性・社会性を身に付けさせる指導を行っていく。

 いじめや不登校といった課題について、今後も問題行動などの未然防止と早期対応、早期解決のため、家庭・学校・教委などの連携を密にして、指導や再発防止を図るとともに、専門的知識を有する教育相談員による相談体制と支援体制の充実を図っていく。

▽心身の健やかな成長を促す教育の推進

 子どもたちの体力は、全国体力・運動能力、運動習慣等調査の結果からも全国との差が縮まってきており、今後も学校の取組の充実はもとより、家庭においても子どもたち自らが進んで運動を行う習慣の定着や、子どもの望ましい生活リズムを整えるなど、家庭や地域との連携を図り、地域社会全体で児童生徒の体力向上に向けた取組を推進していく。

 学校給食においては、栄養バランスに配慮したおいしく・安全安心な学校給食を提供するとともに、生産者との連携を深め、地場産品を活用し地域に根ざした学校給食を目指す。

 また、夜遅くまでのインターネットやゲーム、メールなどによって、睡眠不足などから授業に集中できない事例や、長時間にわたって画面を見続けることによる視力低下などが懸念されているので、一人ひとりが正しい判断力と自制心を身に付ける生活習慣の確立に努めていく。

▽信頼される学校づくりの推進

 保護者・児童生徒・教職員による学校評価を活用し、その結果を保護者や地域に公表し理解を得るとともに、学校改善に生かしていく。

 また、保護者や地域住民の参画しやすい環境を整え、開かれた学校づくりを推進していくために、CSの導入を進めていく。

 今後も、小・中学校の円滑な接続、中一ギャップの解消に向けて、全小学校六年生が一堂に会しての交流学習の推進を図る。

▽佐呂間高校存続対策

 引き続き、体育活動・文化活動にかかる各種大会などへの出場経費の助成や生徒の進路実現に対する支援とともに、新たに部活動の遠征費の支援を行い保護者の負担軽減を図っていく。

(市町村 2018-03-19付)

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