鹿追町30年度教育行政執行方針 幼小中高一貫教育を推進 全小中で一貫型のCS展開
(市町村 2018-03-19付)

鹿追町教委大井和行
鹿追町教委・大井和行教育長

 【帯広発】鹿追町教委の大井和行教育長は七日、町議会第一回定例会で三十年度の教育行政執行方針を説明した。二十九年度末で終了する文部科学省研究開発学校指定の素地を生かしながら、引き続き、英語教育や環境教育を中心とした一貫教育を進めるほか、町内全小・中学校と各中学校区に学校運営協議会を設置し、小中一貫型のコミュニティ・スクールを展開する方針を示した。また、ICT教育では「各小・中学校に導入したタブレット端末等の通信機器を活用した各種授業を展開し、さらなる学習への興味や関心を高める」との考えを表明した。

 執行方針の概要はつぎのとおり。

     ◇

▼学校教育の推進

▽確かな学力の育成

 特別な配慮を必要とする児童生徒などの教育については、学校・保護者・関係機関が連携し、一人ひとりの教育ニーズに応じた指導の充実に努める。

▽幼小中高一貫教育の推進

 本町では、十五年度から文部科学省の研究開発学校の指定を受け、コミュニケーション重視の英語教育や環境・防災教育を中心に幼小中高が連携し十三年間を見通した一貫教育を進めてきた。二十九年度末をもって研究開発学校の指定は終了するが、これまで培ってきた素地を生かしながら、英語教育や環境教育を中心とした一貫教育を継続して進める。

 英語教育では、認定こども園から高校までの十三年間を見通した教育活動によって「読む・聞く・書く・話す」能力を育む。また、他者と進んでかかわりをもち、英語を使って豊かに自己表現するなど、二十一世紀をたくましく生き抜く人間形成を目指す。

 環境教育では、ESD(持続可能な開発のための教育)の視点を生かしたカリキュラムを構成し、本町の自然や環境、防災、エネルギー、文化などに対する興味・関心を高めるとともに、とかち鹿追ジオパークとの連携を図りながら、具体的な活動や体験を通して主体的に問題を解決する資質や能力を育成する。

 ICT(情報通信技術)を活用した教育では、各小・中学校に導入したタブレット端末などの通信機器を活用した各種授業を展開し、さらなる学習への興味や関心を高めるとともに、効率的で創造的な学びを展開し、高度情報社会に主体的に対応可能な情報処理能力を育む。

▽豊かな心と健やかな身体の育成

 体力の向上については、今後も体育・保健体育科の授業はもとより、日常においても体力の向上が図られるよう努める。

 道徳教育では、発達段階に応じた指導計画や他教科と関連させた指導計画を作成し、保護者や地域住民と連携した道徳教育を展開し、よりよい未来を築こうとする寛容性・適応力のある人間形成を目指す。

 学校給食については、前年度策定した『町学校給食食物アレルギー対応マニュアル』や『町学校給食危機管理対応マニュアル』に基づき安心安全な給食の提供はもとより、地産地消の推進に一層努める。

▽地域とともにある学校づくりの推進

 町内全小・中学校と各中学校区に学校運営協議会を設置し、小中一貫型のコミュニティ・スクールを展開する。コミュニティ・スクールの導入によって、保護者や地域住民が学校運営に参画し、その地域ならではの特色ある学校づくりを進める。

▼社会教育の推進

 家庭教育については、家庭・学校・地域が連携・協働し、鹿追町すくすく運動などによって、子どもたちの育成に取り組む。

 図書館については、読書活動の拠点施設として、子どもから高齢者までが図書館の利用を通して学習し、情報を入手することによって、文化的な生活を営むことを目指す。また、学習活動の手助けとなるレファレンス事業を推進する。

 スポーツ振興については、生涯にわたる心身の健康の保持増進と明るく豊かな生活を送るために、町民一人一スポーツを推進し、体育連盟など各団体と連携しながら“いつでも、どこでも、だれでも”スポーツができる活動の推進を図る。

(市町村 2018-03-19付)

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