昼間部に通う大学生の生活調査　年間費用平均は１８８万円―日本学生支援機構まとめ

（関係団体 2018-04-11付）

　昼間部に通う大学生一人にかかる学費と生活費を合わせた二十八年度の年間費用は平均約百八十八万円で、前回の二十六年度調査に比べ約二万円増加したことが、日本学生支援機構の学生生活調査で明らかになった。収入額は約百九十六万円で、二十六年度調査から〇・三ポイント、五千五百円の減少。収入総額に占める家庭からの給付額の割合は〇・五ポイント減の六〇・一％、奨学金も〇・七ポイント減の一九・六％と減少している反面、アルバイトは一・八ポイント増の一八・一％となっている。

　調査は全国の学生を対象として、生活状況を把握することによって学生生活の実情を明らかにし、学生生活支援事業を充実させるための基礎資料を得ることを目的に、隔年で行っている。

　大学学部、短期大学本科、大学院の学生約二百九十四万人から九万六千六百九十六人を抽出し、二十八年十一月に調査した。有効回答数は四万四千百六十九人（回収率四五・七％）。

　年間の学生生活費（学費と生活費の合計）は、前回の二十六年度調査に比べ、大学学部（昼間部）が二万二千百円増の百八十八万四千二百円、大学院修士課程が一万三千三百円増の百七十六三千五百万円、大学院博士課程が八万八千七百円増の二百二十五万七百円となっている。

　学生生活費を設置者別にみると、大学学部では国立百五十一万一千七百円、私立二百万三千九百円。学費は私立の方が約七十二万円高く、生活費は逆に国立が約二十三万円高い。これは、国立は自宅以外の学生の割合が六八・一％と、私立の三五・三％に比べ高いことによるもの。

　一方、居住形態別にみると、大学学部では下宿通学者の学生生活費が二百二十万一千円で、自宅通学者に比べ約五十三万円高い。また、国立の自宅通学者（百九万百円）を基準とした場合、私立の下宿通学者（二百四十九万二千五百円）は二・二九倍となっている。

　学生の収入については、大学学部が約六千円減の百九十七万円、大学院修士課程が約一万九千円減の百九十万円、大学院博士課程が約十一万四千円増の二百九十四万円。大学学部の収入総額に占める家庭からの給付額の割合が六〇・六％から六〇・一％と〇・五ポイントの減少、奨学金の占める割合も二〇・三％から一九・六％と〇・七ポイントの減少したものの、アルバイトの占める割合は一六・三％から一八・一％と一・八ポイント増加した。

　学生の家庭の年間平均収入額をみると、大学学部が〇・七％増の八百三十万円で、大学院修士課程は五・六％増の八百三十五万円。大学院博士課程が〇・四％増の七百三十七万円だった。

　アルバイト従事者の割合は、大学学部が一〇・四ポイント増の八三・六％、大学院修士課程が四・七ポイント増の八二・三％、大学院博士課程が二・四ポイント増の七一・〇％となっている。

　全学生のうち、同機構や大学などの奨学金を受給している学生の割合は、大学学部が二・四ポイント減の四八・九％、大学院修士課程が三・六ポイント減の五一・八％、大学院博士課程が五・八ポイント減の五六・九％といずれも減少した。

(関係団体 2018-04-11付)