鶴居村の30年度教育行政執行方針 鶴居中学校区にCS導入 地域人材活用し環境教育推進
(市町村 2018-04-12付)

鶴居村國安修一
鶴居村教委・國安修一教育長

 【釧路発】鶴居村教委の國安修一教育長は、三月上旬の村議会第一回定例会で三十年度教育行政執行方針を説明した。鶴居中学校校区の鶴居中学校、鶴居小学校、下幌呂小学校でコミュニティ・スクールを導入するほか、地域の人材や資源を有効に活用した環境教育を進めていくことなどを示した。

 執行方針の概要はつぎのとおり。

▼学校教育

 学校や村研で実施している学力実態調査などによって本村の児童生徒の学力や学習の状況を把握し、その結果の検証に基づいた学校における教科指導などの改善・充実と各学校の特色を生かした創意ある教育課程の編成・実施に努めていく。

 小学校においては、総合的な学習の時間をはじめ、各教科などの様々な時間でコンピューターなどを適切に活用することを通じて、コンピューターなどに慣れ親しませることを基本とした学習活動を推進していく。中学校においては、情報を適切に活用する基礎的な能力を育成するために技術・家庭科などにおけるコンピュータなどの活用技術に関する学習指導の一層の充実を図っていく。

 村内の各学校において、小学校では生活科、総合的な学習、中学校では総合的な学習を中心にして位置付け、学年ごとにテーマや課題を設定し、環境教育を推進し、探究活動を実施している。今後においても、地域の人材や資源を有効に活用し、各学校の状況や児童生徒の発達段階に応じた環境教育の推進を図っていく。

 三十年度は、小学校において「特別の教科 道徳」が導入されることになっており、年間指導計画の作成や指導体制の確立に向けて万全の準備と体制を整えて臨んでいくよう、教科書や指導資料の厳選・調達に努める。

 村の児童生徒の体力・運動能力については、村研の体育部会が中心となり、各学校の全児童生徒の実態調査を継続実施している。本村の児童生徒は、概ね全国平均と比べて遜色のない結果となっている。しかし、男女ともに五〇㍍走・上体起こしに課題がある。環境を生かし、野外で走り回って遊ぶ体験や徒歩で通学するなど、日常生活での生活体験も含めて基本的な生活習慣を重視していく必要がある。

 また、保健体育科の授業では、多くの種目を経験させ、運動の楽しさや意義を伝え、運動に親しむ資質や能力を育成していく必要がある。昨年度から本格的に活動している鶴居アスリートクラブには、多くの小中学生が在籍し、基礎体力の向上に加え、正しいランニング走法や各種大会においても好成績を残すなど、多くの実績と成果を挙げている。教育委員会としても、物心両面にわたる支援・協力をしていく。

 鶴居村食生活改善推進協議会による親子調理教室を定期的に開催し、地域の食文化を学び、食を通して地域の方々との交流を学校毎に継続して実施している。 また、地場産物を積極的に活用しながら地産地消に努めており、三十年度においてもふるさと給食と銘打って地域の食材を計画的で、積極的に活用する。

 三十年度から、鶴居中学校校区の三校(鶴居中、鶴居小、下幌呂小)による学校運営協議会を設立し、コミュニティ・スクールを導入する。この制度を導入することによって地域とともにある学校」を推進する。

 学校が学校長の経営方針のもと、一糸乱れぬ体制とともに同一視点、同一方向で児童生徒の指導・教育に当たっていくことが大前提。当然のごとく、指導に当たる教師は、類いまれな情熱、ほとばしり出る人間性、理論と実践による専門性および不断の努力と真摯な姿勢で資質向上を図っていかなければならない。

 教職員の資質向上は、各学校の総体的なレベルアップに直結する。研修は教師の命であり、個人研究も大事であるが、組織体としての研修は学校力の向上につながる。まさに鶴居の教育が「教育の〝鶴居〟」となり、真に誇れることとなるよう、教育力のレベルアップを目指す。

▼生涯学習

 児童生徒の自主性や創造性を大切にした体験を重視し、野外での活動を中心とするわんぱくアドベンチャークラブや二町村合同ジュニアスクール、小劇場の機会を提供していく。月一回開催しているわんぱくアドベンチャークラブは、三十年度、特に、情報館図書室とコラボレーションした活動を組み入れる。二町村合同ジュニアスクールについては、標茶町と合同で、夏季休業期間にネイパル北見を会場に三泊四日で、自然体験学習を中心に据えた内容で実施する。

(市町村 2018-04-12付)

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