由仁町の30年度教育行政執行方針 小中一貫導入へ計画作成 長期休業中の個別指導なども(市町村 2018-04-12付)
由仁町教委・田中宣行教育長
【岩見沢発】由仁町教委の田中宣行教育長は三月初旬、町議会定例会で三十年度教育行政執行方針を説明した。小中一貫教育を進めるため、検討組織を設置して具体的な計画づくりを進めていく考えを表明。学力向上については、各学校と町学力向上委員会で改善策を講じ、放課後学習や長期休業期間中の個別指導などを実施していくことを明らかにした。
執行方針の概要はつぎのとおり。
▼一人ひとりの個性や能力を伸ばす教育の推進
子どもたちがこれからの社会を生き抜いていく力を身に付けるためには、基礎的な知識や技能、さらには、思考力や判断力、表現力などをバランスよく身に付け、個性や能力を伸ばしていくことが大変重要である。
全国学力・学習状況調査や標準学力テストなどの結果によって、生活・学習習慣を把握するとともに各学校と町学力向上委員会で改善策を講じ、放課後学習や長期休業期間中の個別指導などを実施しながら、小・中学校において全教科の調査結果が全国平均以上となるよう、学力向上に努めていく。
また、家庭学習に自ら取り組む姿勢や規則正しい生活習慣が学力向上にとっての基本でもあることから、学校生活を通じての指導や家庭との連携によって、子どもたちの学習意欲の向上や生活習慣の確立を図っていく。
特別支援教育については、子どもたちの能力や可能性を最大限に伸ばすことができるよう、個々の教育的ニーズに対応した指導と子どもの将来を見据えた支援体制の充実に努めていく。
▼豊かな人間性を育む教育の推進
子どもたちが命の大切さや自己を認め他人を思いやる心、守らなければならない規範意識などを養うとともに、たくましく豊かな心と身体を育むことは極めて重要である。
そのため、郷土への理解や道徳教育の充実を図るとともに、ボランティア活動や農業体験学習、職業体験活動など、地域の人たちとのふれ合いや交流の機会を通して、豊かな人間性や社会性を育んでいく。
体力と運動習慣の向上に向けて全学年で新体力テストを実施するとともに、学校における運動習慣の定着を図るなど、健やかな身体の育成に努めていく。
学校づくりには、保護者や地域住民から厚い信頼と協力を得ながら、地域に根ざした開かれた学校であることが大切。このため、毎年十一月一日を、「ゆに教育の日」とし、町民の誰もが参観できる一斉公開授業を実施するとともに、小・中学生の交流を目的に学校生活の課題、将来の夢などを語り合う夢づくり子ども教育委員会を開催していく。
また、小・中学校が目指す子ども像を共有し、九年間を通じた教育課程を編成して系統的な教育を行う小中一貫教育を進めるため、検討組織を設置して具体の計画づくりを進めていく。
▼安全で安心な地産地消による学校給食の充実
本年完成し、四月に供用を開始する新しい学校給食センターでは、より一層安全・安心な学校給食を提供していく。
また、食に関する正しい知識や望ましい食習慣の定着を図るため、栄養教諭を中心とした食育指導のほか、地産地消の観点から、町とJAの協力によって、地元産の農産物などを活用する特別給食「由仁のもの学校給食」を継続していく。
▼国際化・情報化に対応した人間性豊かな人材の育成
二人のALT(外国語指導助手)の配置によって、就学前から中学校まで継続的に英語にふれる機会を確保し、また、小学校では、三十年度から、三年生からの外国語活動が導入されることから、学校での英語や外国語活動において一層の実践的英会話の指導を行う取組を継続していく。
英語力向上と国際的な視野を養うことを目的とし、中学生をオーストラリアに派遣する、ゆめっく21ジュニア海外派遣事業については、年々、希望者が減少しており、一定の役割を終えたことから、三十年度の派遣を最後とし、新しい学習指導要領や大学入試制度など、変化する教育環境に対応する新たな教育施策の検討を進めていく。
(市町村 2018-04-12付)
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