広尾町の30年度教育行政執行方針 CS導入へ推進体制確立 小・中に教員補助員継続配置(市町村 2018-04-11付)
広尾町教委・笹原博教育長
【帯広発】広尾町教委の笹原博教育長は六日、町議会第一回定例会で三十年度の教育行政執行方針を説明した。引き続き、小・中学校に教員補助員八人を配置するとともに、中学校に教科指導助手二人を配置し、指導の充実を図っていく意向を示した。また、コミュニティ・スクールの三十一年度導入に向けて、地域おこし協力隊員をコーディネーターとして配置し、推進体制を確立していく考えを表明した。
執行方針の概要はつぎのとおり。
▼学校教育
基礎・基本的な知識の定着には、個に応じたきめ細かな生活・学習指導と規律ある生活習慣の定着が大切であることから、引き続き小・中学校に教員補助員を八人配置するとともに、中学校に教科指導助手二人を配置し、指導の充実を図っていく。また、長期休業中や放課後の時間には、これらの教員を活用した補充的な学習を行っており、さらなる学力向上に取り組んでいく。
ICTの教育活用では、全小・中学校に教科書と連携したクラウド教材とタブレットを導入し、その相乗効果を高めていく。加えて、二十八年度に更新した校務用および児童生徒用パソコン機器について、さらなる効果的活用を図るとともに、情報セキュリティの対策と向上を図っていく。
「道徳」の教科化に伴い、ボランティア教育などの充実を図るとともに、いじめを防止する学校の体制づくりをさらに進めていく。また、ネット上のいじめや有害情報が新たな社会問題となっていることから、パンフレットを配布しネットなどの利用マナーや情報モラルの指導、家庭でのルールづくり、ネットパトロールなど、学校はもとより関係機関とも連携しながら、ネットトラブルの防止と対応に万全を期していく。
困りごとを抱えている子どもたちへは、スクールカウンセラーやスクールソーシャルワーカーの活用も図りながら、生徒指導体制と教育相談体制の充実に努めていく。
健やかな体の育成については、全国体力テストの結果を踏まえ、学校体育の充実や少年団、部活動の参加促進による体力・運動能力の向上を図るほか、健康対策の一環としてフッ化物洗口によるむし歯の予防と二十五年度に町が作成した食育推進計画による望ましい食習慣の形成などを通して、心身ともに豊かな健康の保持・増進を図っていく。
国際理解教育については、これからのグローバル社会において主体的に生きていくために、英語指導助手の活用も図りながら、外国語学習活動を通して必要となるコミュニケーション能力の育成に取り組んでいく。また、中学生の海外研修派遣を継続し、外国での異文化交流を通じて国際的視野をもつ人材の育成を推進していく。
特別支援教育については、子どもの能力や可能性を伸ばし、自立し社会参加が図られるよう、幼・保・小・中・高校の連携による支援体制と子どもの特性に応じた支援方法の工夫改善に努めるとともに、一人ひとりの教育的ニーズに応じたきめ細かな教育を推進していく。
中高一貫教育は「地域の教育力を結集し、広尾の子どもは広尾で育てる」を基本理念に、今後も地域の理解と協力によって、そのメリットを最大限に生かした教育を展開し、生徒の進路実現を支援していく。また、小・中学校間の連携についても、その取組をさらに進め、将来的にはコミュニティ・スクール制度を主体とした小中高の十二年間を見通した指導計画や教育体制の構築に取り組んでいく。
幼稚園教育については、幼児期の特性を踏まえ、一人ひとりの興味や関心を生かしながら園児の主体的な活動を促し、発達段階に即した指導と遊びから生まれる思考力や規範意識、人とのかかわりなど、幼児期に身に付けるべき生きる力の基礎づくりを進めていく。
▼社会教育
社会教育においては、子どもたちを取り巻く環境の変化に対応していくことを目的に、学校、家庭、地域が連携・協働する新たな仕組みであるコミュニティ・スクールを三十一年度から導入するため、地域おこし協力隊員をコーディネーターとして配置し、三十年度中に推進体制を確立していく。これによって、家庭、学校、地域が結び付きを深め、地域の教育力を生かしながら、連携した事業の取組に努めていく。
町生涯学習推進計画に沿って、生涯学習の推進を図る取組をより一層進めるとともに、様々な学習機会を提供する各種講座を開催し、町民の学習機会の拡充を図っていく。
(市町村 2018-04-11付)
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