上士幌町の30年度教育行政執行方針 中学校に支援教員を配置 認定こども園にCS導入
(市町村 2018-04-11付)

上士幌町小堀雄二
上士幌町教委・小堀雄二教育長

 【帯広発】上士幌町教委の小堀雄二教育長は、三月上旬の第一回町議会定例会で三十年度教育行政執行方針を説明した。認定こども園にコミュニティ・スクールの導入を図ることや、上士幌小学校低学年に町費で採用する教員を引き続き配置していくとともに、全学年で三十五人以下学級による少人数指導を継続していく方針を示した。特別支援教育の充実に向け、中学校において特別支援教諭を増員するとともに、学校教育推進支援教員を新たに一人配置していく意向を表明した。

執行方針の概要はつぎのとおり。

▼地域ぐるみの子育て支援

▽保育教育の充実

 主体的な活動として、遊びを通した社会性が身に付くよう、幼児教育アドバイザーを招へいして保育教員の専門的・技術的な研修を実施していく。

 認定こども園に保護者と地域と教職員の会ならびにコミュニティ・スクールの導入を図り、未来に生きる子どもたちが目を輝かせ、自己表現を存分に発揮できる環境を整えていく。

▽子ども発達支援センターの充実

 子どもの発達に不安を抱える保護者に対しては、教育・福祉・医療・労働分野などの関係機関と連携した体制のもと、就学前から十八歳までの途切れのない支援、きめ細かな支援に努めていく。

▽学童保育所の充実

 活動の拠点となる「わっか」の特性を生かし、世代間交流などを目的とした“ふれあいの日”を設けるなど創意工夫した取組を進めていく。

▼教育環境の基盤整備

▽かみしほろ学園の推進

 幼児から高校生まで切れ目のない一貫性のある教育環境を整備していくために、①学齢や発達の段階を踏まえたふるさと教育の推進②実践力や自己管理能力を獲得する手帳・ノートの有効活用③子育ての情報を共有するサポートブックの改善・活用④子どもが輝くコミュニティ・スクールの推進⑤学習成果の可視化・実感化の促進―の五点を重点的に推進する。

▽子どもの読書環境の整備

 町子どもの読書推進計画に基づき、司書教諭や図書館司書、読書コーディネーターを中心に、学校図書館と公共図書館が協働した取組を推進していく。

▼学校教育の充実

▽確かな学力の育成と体験活動の充実

 子どもたちの意欲や好奇心を引き出し、社会で生きる確かな学力の向上を図るため、上士幌小低学年に町費で採用する教員を引き続き配置していくとともに、全学年において三十五人以下学級による少人数指導を継続していく。また、習熟度に応じた学習支援の充実を図るため、学校教育推進支援教員を配置していく。

 中学校においては、特別に配慮が必要な生徒の発達段階を考慮した学習が行われるよう、特別支援教諭を増員するとともに、学力格差の是正に向け、学校教育推進支援教員を新たに一人配置していく。

 学力向上については、全国学力・学習状況調査などの結果を分析し、教育施策の成果と課題を検証する町小・中学校改善支援プランを有効な手立てとして活用していく。

 子どもたちの学力が二極化にあることを踏まえ、確かな学力の定着と新時代に求められる問題解決能力を育むため、公教育のサポートとして、上士幌公営塾を中学生対象に長期休業期間中に開催していく。

 町の恵まれた自然環境を生かし、学校とひがし大雪自然ガイドセンターなどが連携した環境教育を推進するほか、賛同する企業やサークルなどで結成されているコミュニティ・スクール「ゆめ育応援団」と協働した取組を、社会教育と連携して進めていく。

▽情報化や国際化などの社会の変化に対応した教育の推進

 幼児期からの国際理解教育や外国語活動の充実を図り、言語や文化について体験的に理解を深めるとともに、コミュニケーション能力を育むため、認定こども園ならびに上士幌小と上士幌中に、引き続きALT(外国語指導助手)を配置していく。

▽高校の充実

 夢と希望をもって挑戦する生徒を応援する上士幌公営塾や三年生の選択科目・上士幌学の支援、配慮の必要な生徒への通級支援など、高校の存続のための方策を関係機関と町が一体となって進めていく。

▼生涯学習の振興

▽図書館活動の充実

 巡回文庫・学級文庫などの取組をはじめ、ボランティアグループと連携を図り、図書館はもとより、小学校および学童保育所などでの絵本の読み聞かせを通して、子どもたちに本と出会える機会を提供していく。

(市町村 2018-04-11付)

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