三笠市30年度教育行政執行方針 岡山小・萱野中でもCS 高校生レストランをオープン
(市町村 2018-04-18付)

三笠市永田徹
三笠市教委・永田徹教育長

 【岩見沢発】三笠市教委の永田徹教育長は、三月上旬の定例市議会で教育行政執行方針を説明した。コミュニティ・スクール(CS)を岡山小学校と萱野中学校でも実施することによって、全市的な展開を図る。三笠高校については、高校生レストランをオープンし、食のスペシャリストを育成するための環境を整えていくことを表明した。

 執行方針の概要はつぎのとおり。

▼学校教育

 子どもたちが変化の激しい社会において自立して生きていくためには、基礎学力の定着が必要なことから、私塾講師などを活用した学力向上未来塾推進事業を引き続き実施し、小・中学校の児童生徒の学力向上を図っていく。

 また、市内全小・中学校において実践してきた小中一貫教育を推進するとともに、三笠小学校・三笠中学校のCSを継続するほか、本年度から新たに岡山小・萱野中でも実施することによって、全市的な展開を図り、家庭・学校・地域全体で子どもたちを守り育てる環境の充実に努めていく。

 加えて、全国CS研究大会を本市で開催することによって、機運の醸成を図るとともに、市を全国に広くPRしていく。

 子どもたちに多様な体験学習の機会を提供するための土曜学習を継続するとともに、英語への興味・関心を高め、実践的コミュニケーション能力を身に付けさせるため、三歳から小学六年生までの親子を対象とした英語教室を継続していく。

 小・中学校のトイレは、洋式トイレが一般化している中、和式トイレが多数を占めており、家庭などの生活実態と合わない状況であるとともに、災害時の避難所にも指定されていることから、トイレの洋式化を進め、教育環境の充実に努めていく。

 学校統合に伴い遠距離となる児童生徒の通学手段を確保するため、スクールバスの運行および定期券料金の補助によって、安全・安心な通学環境づくりに努めるとともに、岡山・萱野地区の子育て世帯に対する支援策として、岡山小児童館登録児童の通所にかかる安全確保を図るため、タクシーによる来館支援を継続していく。

 吹奏楽指導者招致事業として、札幌交響楽団所属の演奏者を招致し、三笠小スクールバンド、三笠中吹奏楽部の演奏技術の向上を図っていく。

 特別支援教育については、障がいのある児童生徒の学校生活や学習上の困難な状況に対して支援員を配置するなど必要な支援を行っていく。

 市立三笠高については、愛され続ける学校づくりを学校経営方針として掲げ、食物調理科の特色を生かした教育活動を展開し、卒業後に多様化する社会に対応できる力をもった人材や地域に貢献できる人材の育成に引き続き努めていく。

 また、本年度は生徒に食に関する高度な専門的知識と技術のほか、生徒が学校の授業だけでは体験できない接客や経営力を身に付けるための高校生レストランをオープンし、食のスペシャリストを育成するための環境を整備するとともに、料理教室や料理コンクールなどを開催し、食による地域活性化や交流人口の増加に努めていく。

 生徒確保対策については、引き続き、全道各地で学校説明会を開催しPRするとともに、保護者の経済的な負担軽減によって安定的な生徒確保を図るため、教材費などの一部を助成していく。また、トイレの洋式化を進め、教育環境の充実に努めていく。

▼社会教育

 青少年教育について、地域の自然や特性を活かした体験学習などを行っている地域子ども会育成連絡協議会の諸活動参加を促し、自主的に行動できる子どもたちの育成に努めていく。

 市内の小・中学校の児童生徒に、市の自然、産業、歴史などを学ぶ三笠ジオパークと連携した地域科授業を通して、ふるさとへの愛着を深め、誇りに思う心を育んでいく。

(市町村 2018-04-18付)

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