幕別町３０年度教育行政執行方針　２校区でモデル校設置　小中一貫教育の推進に向け

（市町村 2018-04-19付）

幕別町教委・田村修一教育長

　【帯広発】幕別町教委の田村修一教育長は、三月上旬の第一回町議会定例会で三十年度教育行政執行方針を説明した。小中一貫教育について、幕別小学校・幕別中学校からなる幕別中学校エリアと白人小学校・札内北小学校・札内東中学校からなる札内東中学校エリアの二つの校区でモデル校を設置し、具体的な実践を進めていくことを表明。また、外国語活動の教科化について「小学校外国語活動巡回指導の加配教員一人と小学校外国語活動専任の時間講師一人を新たに配置し、児童が学ぶ環境を整え、中学校の授業への円滑な接続を図る」との考えを示した。

　執行方針の概要はつぎのとおり。

▼豊かな人生を育む生涯学習の推進

　図書館について、三十年度からの五ヵ年計画である第三期子どもの読書活動推進計画に基づいた読書環境の整備とともに、二十九年度に引き続き、図書館を核とした活字と笑いで活気あるまちづくり事業によって、町民と行政の新たな接点を創出するまちづくりを推進していく。

▼「生きる力」を育む学校教育の推進

▽幼児教育の充実

　引き続き保育所や小学校との交流連携を行い、共通理解を進め、連続性のある円滑な教育を推進するとともに、各種研修会への参加を通し、教職員の指導力や資質の向上に努める。

▽小中学校教育の充実

　義務教育期間においては、学習指導要領に基づき、子どもたちが社会の一員として自立し、時代に対応した力を育むため、確かな学力・豊かな心・健やかな体のバランスの取れた生きる力を育む教育活動の推進に努める。

▽小中一貫教育の推進

　推進構想に基づき、三十年度のモデル校設置に向けて準備を進めている。モデル校となるエリアは、幕別小と幕別中、白人小および札内北小と札内東中で、九年間を見通したカリキュラムの編成をはじめ、目指す子ども像や学校像などを含め、様々な教育実践による成果と課題を一つ一つ検証しながら、系統性や教科間の関連性を意識した一貫性のある学習指導や、個々の状況に応じた組織的な生徒指導を推進し、ふるさとに誇りをもつ子どもを育む幕別の一貫教育を目指して取り組んでいく。

▽確かな学力の向上を図る学習指導の充実

　外国語活動が教科化されることに伴い、三十年度から移行期間の取組として、引き続き国際交流員二人を派遣するとともに、小学校外国語活動巡回指導の加配教員一人と小学校外国語活動専任の時間講師一人を新たに配置し、児童が学ぶ環境を整え、中学校の授業への円滑な接続を図る。

▽特別支援教育の充実

　小中学校において、特別な支援を必要とする子ども一人ひとりに応じた特別支援教育の充実を図ることを目的に、引き続き特別支援教育支援員を配置するとともに、支援員の資質の向上を図るため、研修会の開催などに取り組んでいく。

▽教育施設の整備

　三十年度は、札内南小学校に特別支援教室を増築し、児童数の増加に対応していく。

▽高校・特別支援学校の支援

　幕別高校と江陵高校の再編統合については、本町の特色を生かした魅力ある学校づくりに向け、各種支援策について、町と連携しながら検討していく。

　また、中札内高等養護学校幕別分校については、これまで以上に生徒の教育活動や地域における就労促進につながるよう、地域協力会と連携し、魅力ある学校づくりのための支援を行うとともに、引き続き校外学習や実習体験などに対するスクールバスの運行支援を行っていく。

▽信頼される学校づくりの推進

　二十九年度に作成した小中一貫教育等推進構想の中で、現在の学校運営協議会を基盤にした新たなコミュニティ・スクールを位置付けてあり、今後は導入に向けた取組を進めていく。

(市町村 2018-04-19付)