新十津川町３０年度教育行政執行方針　小中一体のＣＳを導入　放課後学習サポート継続

（市町村 2018-04-19付）

新十津川町教委・久保田純史教育長

　【岩見沢発】新十津川町教委の久保田純史教育長は、三月上旬の町議会定例会で三十年度教育行政執行方針を説明した。小・中学校が一体となった組織として、コミュニティ・スクールを導入する。また、小学校の外国語活動について、三・四年生で新たに十五時間導入するほか、五・六年生は三十五時間から五十時間に時数を増やすなど、新学習指導要領への移行準備を進めていくとした。

　執行方針の概要はつぎのとおり。

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　本年度は、小・中学校パソコン教室の更新時期に合わせ、デスクトップ型から新機種のタブレット型に変更し、その機動性を生かして主体的・対話的で深い学びの実現とプログラミング的思考の育成に向けた授業改善を進めていく。

　また、きめ細かな学習指導を継続するため、小・中学校において、学習支援サポーター、学力向上推進講師を引き続き配置し、個々の習熟度合いに対応するためのチーム・ティーチング指導を行う。

　昨年度の全国学力・学習状況調査では、中学生の家庭学習時間が短いという結果となったことから、放課後学習サポートを三十年度も継続し、学習習慣の定着を進めていく。

　さらに、長期休業中の学習サポート「やまびこ」を小・中学生対象に行い、学校で習得したことを確実に定着させ、学ぶ喜びを感じることができるよう取り組んでいく。

　特別支援教育では、子どもたちの多様な個性を引き出すため、支援員を配置し、一人ひとりの実態に応じた特別支援教育の充実を図っていく。

　小学校では、新学習指導要領によって三十二年度から英語が教科化される。その準備段階として、三十年度は、外国語活動を三・四年生は新たに十五時間導入し、五・六年生は三十五時間から五十時間へ時数を増やし、教科化へのスムーズな移行に取り組んでいく。

　また、ＡＬＴを活用した授業改善や中学校英語講師の乗り入れ授業を継続し、指導体制づくりを進める。

　中学校においては、授業で学んだ英語力を検証し学習意欲の向上を図るため、引き続き英検の検定料を全額助成し、全校生徒一回以上の受検を奨励していく。

　通学合宿においては、共同生活を通じて基本的な生活習慣を継続できるよう指導するとともに、家庭での教育力を向上させるため、事前・事後の研修には保護者にも参加していただく取組を継続していく。

　小学校では、児童生徒が生命を大切にする心、他人を思いやる心、善悪の判断など豊かな人間性を育むための「考え、議論する道徳教育」を進めていく。

　また、中学校では、未来を担う生徒が自分の可能性や郷土愛を育むことを目的として制作された映画「じんじん～其の２」を上映・鑑賞するとともに、町民への鑑賞機会を設けていく。このほかにも、小・中学校の芸術鑑賞を実施し、情感豊かな心を育んでいく。

　新規施策として、地域の特色や創意工夫を生かした学校づくりの制度であるコミュニティ・スクール（学校運営協議会）を新十津川小学校・中学校が一体となった組織として本年度から導入する。校長が定める学校経営方針や教育実践などについて、地域住民や保護者が加わり協議するとともに、小・中学校の連携を強固なものとし、子どもたちの義務教育九年間を見据えた教育の充実と、地域に開かれ地域に支えられる学校づくりを進めていく。

　新十津川農業高校は、ことしで創立七十周年を迎える。これからも、小・中学校との連携や地域と密接なかかわりのある魅緑の里の同校を支援するとともに、十月に挙行される記念式典経費について助成する。

(市町村 2018-04-19付)