改定に向け現行計画確認　教育振興基本計画検討会議開く　札幌市教委

（市町村 2018-06-14付）

現行の基本計画の内容を確認した

　札幌市教委は八日、ＳＴＶ北二条ビルで教育振興基本計画の改定に向けた検討会議を開いた。議事では、八月三十日までに合計四回開く会議の日程や、現行の基本計画について確認。議長には、道教育大学札幌校の並川寛司教授を選出した。

　計画は、教育に関する施策を総合的に示すもの。二十六～三十五年度の十年間を見据えた基本理念を示す「札幌市教育ビジョン」と、五年間で取り組む教育施策を示す「札幌市教育アクションプラン（前期・後期）」で構成している。

　市教委は、三十年度に前期アクションプランの計画期間が終了となるため、三十一年度から三十五年度を計画期間とする後期の教育アクションプランを盛り込んだ計画の改定に向けて検討を進めている。

　また、計画改定に向け、学識経験者や学校関係者、公募委員などで構成する検討会議を設置。市の学校教育や生涯学習などについて意見を募ることとした。

　会議の冒頭、長谷川雅英教育長があいさつに立ち、①人と協力しながら、しなやかに生き抜く力を子どもたちに身に付けてもらう②子どもたちが不安や悩みを抱えず、安心して学べるための支援体制を整える③生涯学習社会の実現に向けた体制整備―の重要性を指摘。

　「これまで築き上げてきた本市の教育を大事にしながらも、新たな変化・課題に対応した教育を皆さんと一緒に考えていきたい」と話した。

　続いて、議長に道教育大札幌校の並川教授、副議長に道文教大学の佐藤義昭教授を選出した。

　議事では、事務局が会議の日程や内容を説明。二十九日に開く第二回会議で基本計画改定版の骨子案を示すことなどを確認した。

　また、現行の基本計画について、趣旨や策定の経緯などを紹介。

　市の教育が目指す人間像として「自立した札幌人」を据え、基本的方向性には「自ら学び、ともに生きる力を培う学びの推進」「多様な学びを支える環境の充実」「市民ぐるみで支え合う仕組みづくり」の三点を掲げていることを説明した。

　このあと、委員が基本計画や、改定版に関して意見を交換した。

(市町村 2018-06-14付)