上砂川町３０年度教育行政執行方針　中学校で漢字検定実施　３１年度CS開設に向け準備

（市町村 2018-06-15付）

上砂川町教委・飯山重信教育長

　【岩見沢発】上砂川町教委の飯山重信教育長は四日、第二回定例町議会で三十年度教育行政執行方針を説明した。小学校で取り組んでいる漢字検定の中学校における実施を含め、検定の種類の在り方を検討。また、来年度のコミュニティ・スクール開設に向けて準備を進めていくとした。

　執行方針の概要はつぎのとおり。

　学校教育については、二十九年度の全国学力調査において、中学校数学Ａで前年度を一〇ポイント以上上回り、小学校の国語Ｂにおいても全国平均を上回るなど、これまでの学力向上に向けた取組の効果が現れつつある。

　しかし、全道平均を下回っている教科もあることから学力調査結果を分析・検証し、少人数だからこそできる個々の習熟度に応じたきめ細かな学習指導に努めていく。

　学力向上対策として行っている公設学習塾の利用促進を図り、さらなる基礎学力の向上と定着を図るとともに、対象学年や教科の拡充を検討していく。

　また、現在取り組んでいる朝読や漢字の書き取りを行う朝学習、小学校での夏休み合宿ゼミや、中学校における英語・数学検定も引き続き実施し、基礎学力の定着と向上を図っていく。

　なお、小学校で実施している漢字検定は国語力向上に有効なことから、中学校での実施について現在実施している各種検定と合わせて学力向上に資するよう、種類の在り方を学力向上検討委員会で検討していく。

　さらに、放課後子供教室の継続のほか、加配教員を活用し、複数の教員による授業を行い児童生徒に合わせた指導をすることによって、学校全体の学力の底上げを図っていく。

　家庭学習の推進については、児童生徒自らが目標を立て取り組む生活リズムチェックシートを活用し、生活習慣の改善に努める。家庭に対しては、家庭学習の心構えや大切さを印刷したクリアファイルを児童生徒に持たせ、学校便りなどを入れ保護者に渡すことによって、啓発を行うとともに、毎日宿題を出すなど学校と連携し、家庭学習の習慣化に努め、家庭の教育力向上を図っていく。

　学校運営については、開かれた学校と信頼される学校づくりを目指すため町民参観日を継続するとともに、国から学校運営協議会の設置が努力目標として義務付けられたことから、三十一年度のコミュニティ・スクールの開設に向け準備を進めていく。

　児童生徒の育成については、将来社会に貢献する有為な人材を育成することを目的に、「頑張った児童生徒顕彰」制度によって表彰し、児童生徒のやる気を促進していく。

　英語教育については、英語指導助手による中学校での正しい発音や正確な聞き取り能力の指導のほか、小学校においては英語教育が三十二年度から正式な科目となることから、本年度から授業を前倒しで実施し、指導方法等の課題を整理し、解決方法を検討するなど円滑な指導体制への移行を促すとともに、その他の学年や保育園児にあっても、英語に慣れ親しむための授業を継続していく。

　特別支援教育については、特別な支援を必要とする児童生徒に対し、学校における日常生活動作や学習活動上のサポートのために特別支援教育支援員を引き続き配置するとともに、砂川市ことばの教室に通学している子どもの保護者に、通学費助成を継続し経済的負担軽減を図っていく。

(市町村 2018-06-15付)