学習用具の持ち運び負担軽減で―函館市教委　学校に置くことが可能に　小中学校６７校へ通知発出

（市町村 2018-06-15付）

　【函館発】函館市教委は、市内の小・中学校全六十七校に対し、通学時の学習用具の持ち運びにおける児童生徒の負担軽減に関する通知を発出した。通知では、取組例として「絵の具セットや書道セットなど、持ち運びの負担が大きい学習用具は学校に置くことを可能とする」「授業で使用したプリントは、ファイルにつづり、教室に保管する」ことなどを示した。

　教科書のページ数増加や大型化による重量の増加、補助教材の活用など、学習用具の重量が増加し、子どもたちの慢性的な腰痛や体の発達に対する影響が全国的に課題となっている。函館市でも学校再編によって、通学距離の延長などが影響し、以前から子どもの疲労や発達に対する懸念の声が挙がっていた。

　こうしたことから、市教委では課題解決と子どもの負担軽減に向け、一日付で市内の全小・中学校に通知を発出した。通知では取組例として、「絵の具セットや書道セットなど、持ち運びの負担が大きい学習用具は学校に置くことを可能とする」「授業で使用したプリントは、ファイルにつづり、教室に保管する」「学校に置いておくことを可とする物や留意事項を示したプリントを掲示する」ことなどを示した。

　今後は各校が状況などを判断し、市教委の示した取組例を参考にしながら、学習用具の持ち運びにおける児童生徒の負担軽減に配慮した取組を進めていく。

　市教委では「対応が必要な課題として挙がっていた。子どもたちの負担が減れば」と話している。

(市町村 2018-06-15付)