小中一貫教育で研修会開く―東神楽町教委 課題は子でなく学校に 文科省会計課・小原係長が講義
(市町村 2018-06-21付)

東神楽町教委教職員研修会
文科省の小原係長が小中一貫教育の重要性について、生徒指導と基礎学力の観点を踏まえ解説した

 【旭川発】東神楽町教委は十五日、役場で町教職員研修会を開いた。文部科学省大臣官房会計課総括予算班の小原聡真総括係長を講師に招き、小中一貫教育に関する講義を受講。参加した町内小・中学校教職員五十五人は、生徒指導や基礎学力の観点を踏まえた小中一貫教育の重要性について理解を深めた。

 東神楽町は、三十一年四月から既存の小・中学校の施設や教職員などをそのまま生かし、町内すべての小・中学校が一貫した教育を施す「併設型小・中学校」の設置を目指している。

 研修会は、外部講師による小中一貫教育に関する講義を通して、実践的な指導力の向上などを図るため開いた。

 冒頭、山本進町長があいさつに立ち、「研修会を通して、多くの知恵をいただきながら、様々な課題や問題などに取り組んでほしい」と呼びかけた。

 続いて、小原係長が「小中一貫教育の“視点”~いかに“前向き”に子どもの未来をつくる議論ができるか」と題して講義。小中一貫教育の重要性について、生徒指導と基礎学力の観点を踏まえて解説。生徒指導の観点では、教職員に生産的で建設的な考え方をもたせるためにも、「課題は子どもではなく、学校にあると考える」「小学校と中学校の文化の違いに固執しない」「原因究明ではなく、どうすれば良くなるかが一番重要」などと話した。

 一方、基礎学力の観点では、子どもが困惑しているものに気づき、それを学校間で共有することの重要性を指摘。「小・中学校が互いに学校のシステムを共有して認識すれば、新たに視野を広げて取り組んでいくこともできる」などとアドバイスした。

 最後に、小中一貫教育を進めていく上で、「あらゆる視点をもって、子どもたちの未来をつくるためにも前向きに取り組んでほしい」と呼びかけた。

(市町村 2018-06-21付)

その他の記事( 市町村)

札幌市内小・中学校 7月の教育実践発表会等日程

218062508  札幌市内の小学校では、7月に10回の教育実践発表会等を行う予定となっている。27日には、幌南小が研究大会を開き、外国語を含めた19授業を公開する。

(2018-06-25)

学ぶ力育成プログラム実践研究―札幌市教委 小・中合わせ7校指定 課題探求的な学習など実践

 札幌市教委は、本年度の札幌市研究開発事業「学ぶ力育成プログラム実践研究」の研究推進校に小・中学校合わせて七校を指定した。山の手小学校など三校が「課題探究的な学習の充実に関する実践研究」につ...

(2018-06-22)  全て読む

枝幸町30年度教育行政執行方針 国際理解教育を充実 開かれた学校づくり推進

枝幸町小川俊輝  【稚内発】枝幸町教委の小川俊輝教育長は、十八日の第二回町議会定例会で三十年度教育行政執行方針を説明した。ことし五月に枝幸中学校で導入したコミュニティ・スクールについて、引き続き地域に開かれ...

(2018-06-21)  全て読む

利尻町30年度教育行政執行方針 小1から土曜学習で英語 小学校へのCS導入を検討

利尻町小杉和樹  【稚内発】利尻町教委の小杉和樹教育長は、十五日の第二回町議会定例会で三十年度教育行政執行方針を説明した。小学校での外国語教育先行実施のため、土曜学習において一年生から英語力向上に努めていく...

(2018-06-21)  全て読む

家庭教育事業普及啓発開始へ―札幌市教委 SNSなど活用し発信 市民に考える機会提供

 札幌市教委は本年度、家庭教育に関する事業において、新たに普及啓発業務を始める。家庭教育について考える機会を市民に提供し、その意義や重要性を広く啓発することで、家庭における教育力の向上を目指...

(2018-06-21)  全て読む

屋形船に乗船「体験学習」―小樽市教委・本年度新規事業 3小学校20人参加 先人の知恵・努力実感

 【小樽発】小樽市教委は十四日、市内三校の小学生が屋形船に乗船し小樽の歴史を学ぶ体験学習を行った。本年度の新規事業。児童は、小樽港内の防波堤などの建造物を間近に見学することや説明を受けること...

(2018-06-20)  全て読む

研究開発事業の全体会・研究協議会―札幌市教委 推進校の担当者など出席 研究課題ごとに意見交流

札幌市教委研究開発事業全体会  札幌市教委は十三日、市内ちえりあで三十年度研究開発事業の全体会・第一回研究協議会を開いた。研究推進校の実務担当者などが出席。事業の趣旨や、研究課題共通の視点について説明を受けたほか、研究課...

(2018-06-19)  全て読む

上ノ国町30年度教育行政執行方針 外国語教育充実へ英語塾 新たに学力向上非常勤講師配置

上ノ国町教委矢代智樹  【江差発】上ノ国町教委の矢代智樹教育長は、十四日の定例町議会で三十年度教育行政執行方針を説明した。学校教育の推進に向けては、町の教育指針「かかわりあい・学びあい・そだちあう学びの共同体」を...

(2018-06-18)  全て読む

学習用具の持ち運び負担軽減で―函館市教委 学校に置くことが可能に 小中学校67校へ通知発出

 【函館発】函館市教委は、市内の小・中学校全六十七校に対し、通学時の学習用具の持ち運びにおける児童生徒の負担軽減に関する通知を発出した。通知では、取組例として「絵の具セットや書道セットなど、...

(2018-06-15)  全て読む

札教研事業春の研究集会―札幌市教委⑤児童の学び合い促す

札教研・小学校家庭科  札幌市教委は十二日、市内の各学校などで三十年度札幌市教育研究推進事業(=札教研事業)の春の研究集会を開いた。国語や算数・数学、社会のほか、外国語、道徳など各教科などの研究部において、会場ご...

(2018-06-15)  全て読む