屋形船に乗船「体験学習」―小樽市教委・本年度新規事業　３小学校２０人参加　先人の知恵・努力実感

（市町村 2018-06-20付）

　【小樽発】小樽市教委は十四日、市内三校の小学生が屋形船に乗船し小樽の歴史を学ぶ体験学習を行った。本年度の新規事業。児童は、小樽港内の防波堤などの建造物を間近に見学することや説明を受けることで、教科書だけでは分からない小樽の歴史にふれた。

　市教委は本年度、「小樽港内遊覧船屋形船における講話～屋形船に乗って小樽の歴史を学ぼう」をスタートさせた。屋形船に乗って街並みや運河などを間近に見学する体験活動を通し、ふるさと小樽の良さに気づき郷土を愛する心を育むことなどを目的としている。

　その第一弾として十四日、忍路中央小学校、豊倉小学校、張碓小学校の三・四年生約二十人が体験学習に参加。社会科（三年生は単元「わたしたちの大好きなまち」、四年生は単元「昔から今へと続くまちづくり」）の一環して学んだ。

　児童は、水難事故防止教育も兼ねてライフジャケットを着用し乗船。港湾内の第三ふ頭や北防波堤、南防波堤などを見て回った。

　小樽観光ガイドクラブの山川隆氏が案内役を務めた。北防波堤は、日本初のコンクリート製外洋防波堤で土木工学者の廣井勇氏が建設したことなどを紹介し、先人の知恵や努力の結晶を間近で見ることで、小樽の歴史を愛着や興味がもてるよう期待した。

　参加した児童の一人は、「楽しかった」と述べ、印象に残ったのは「北防波堤」と回答。「今後の歴史の勉強に生かせそう」などと元気よく答えていた。

(市町村 2018-06-20付)