札教研事業春の研究集会―札幌市教委②言語活動で考え深める

（市町村 2018-06-15付）

鳥の模型を使うなどして、くちばしの特徴を理解させた

　札幌市教委は十二日、市内の各学校などで三十年度札幌市教育研究推進事業（＝札教研事業）の春の研究集会を開いた。国語や算数・数学、社会のほか、外国語、道徳など各教科などの研究部において、会場ごとに授業公開や講演などを実施。教職員の資質向上や教育の充実・向上を図った。

◆東地区小学校国語　栄小

　東地区小学校国語研究部の会場となった栄小学校（小田英人校長）では、同校の梅木昴祐教諭が一年二組「くちばし」を指導。様々な鳥のくちばしの違いを考えさせることで、問いと答えの形式を理解させるよう取り組んだ。

　東地区の同部は、研究主題「主体的・対話的な言語活動を通じて、言葉による見方・考え方を育てる国語科授業の実践」のもと、研究を進めている。

　公開授業は八時間扱いの五時間目。梅木教諭は、本時の目標を「はちどりのくちばしの特徴や秘密について、自分の経験と結び付けて文を読んだり、発表しようとしたりする」「はちどりのくちばしクイズを考える活動を通して、問いと答えの形式を見つけることができる」と設定した。

　梅木教諭は前時を振り返ったほか、「くちばしを読んで、クイズをつくれるようになる」という学習課題を確認。様々なくちばしの挿絵を示し、見た目の特徴を答えさえることで、児童の発想を膨らませた。

　クイズ形式でくちばしを説明する本文を朗読させ、ワークシートに問いや答え、ヒント、特徴を記入させた。また、細長いくちばしを花に入れて花の蜜を吸うはちどりのくちばしについて、既習のくちばしと比較し、違いを考えさせた。児童同士で考えを交流したほか、全体交流で児童が発表する際には、オウムやはちどりの模型を持たせ、身ぶり手ぶりを交えて説明す

ることで、よりその違いを実感させた。

　さらに「ヒントや特徴だけでクイズができそうかな？」と発問。あらためてクイズには問いと答えが必要で、その順番も大切なことを確認させた。

(市町村 2018-06-15付)