新ひだか町30年度教育行政執行方針 教職員の働き方改革推進 ICT活用し授業準備支援(市町村 2018-07-09付)
新ひだか町教委・高野卓也教育長
【浦河発】新ひだか町の髙野卓也教育長は、六月二十六日開会の第四回町議会定例会で三十年度教育行政執行方針を説明した。教職員の働き方改革について、ICT機器の活用やデジタル教材の使用による効率的な授業準備などへの支援や学校閉庁日の設定を促すなど、教職員がゆとりをもって子どもと向き合える時間を確保できるよう、保護者や地域住民の理解を得ながら推進していく考えを示した。「町の将来を支える心豊かな人づくり」を基本理念として教育行政の充実を図っていく。
執行方針の概要はつぎのとおり。
▼確かな学力の育成
▽主体的・対話的で深い学びの展開
学びの基盤となる言語活動の充実に向けて、ICT機器やデジタル教材の有効活用を促進するとともに、子どもたちが言葉や文字を活用して学ぶ活動をふんだんに取り入れた授業への改善をより一層進める。
総合的な学習の時間の学習活動に「ふるさと教育」を中核として位置付け、育成すべき資質・能力の向上とともに、将来の町の担い手となる子どもたちに、ふるさとへの愛着と誇りを培いつつ、教科などで獲得した知識・技能を結び付けて課題を解決する深い学びが展開されるよう指導助言に努める。
▽家庭学習と補充的学習の充実
家庭学習への取組を呼びかける資料として『家庭学習のすすめ』を作成して各家庭に配布するとともに、町内一斉に家庭学習強化週間を設けることなどを通して、子どもたちが家庭学習習慣を身に付けることはもとより、保護者や地域住民の方々に子どもたちの学力への関心を高めてもらう取組を進める。
▽外国語(英語)教育の充実
新たに道教委の研究指定事業として、外国語教育巡回指導員を高静小学校に配置するとともに、外国語指導助手(ALT)二人体制のうち一人を町嘱託職員として任用し、より効果的な活用を通して、町内すべての小学校の外国語教育の実施および指導の充実を図る。
外国語の授業や活動の実践を各学校が共有できるよう『小学校外国語活動実践資料集』を作成する。
▽キャリア教育の充実
地域の人材や施設などがキャリア教育を含めた学校のすべての教育活動に有効に活用されるよう、連携・協力や情報提供に努める。
▼豊かな心と健やかな体の育成
▽「特別の教科 道徳」(道徳科)の充実
すべての教育活動を通して行う道徳教育においては、その要となる「特別の教科 道徳」の時間が「考え議論する道徳の授業」となるよう指導助言するとともに、中学校区ごとの公開授業や道徳教育推進教師の研修会の開催を通して、教員の指導力の向上に努める。
▽体力・運動能力向上の取組の充実
学校における体力向上、運動習慣の定着に向けた取組などに、地域の人材や教委職員を派遣して指導・支援を行う体力向上活動サポーター派遣事業を設け、その活用を促す。
本年度は、小学校体育専科教員を高静小に配置し、優れた指導事例を他校へ発信するほか、町内小学校教員などに対する公開授業や各種相談に対応するなど全町的な取組を進める。
▼教育環境の整備充実
▽教育委員会による支援の充実
子どもの貧困対策として、就学援助費の拡大に努める。
また、奨学金制度および町内高校通学費助成など就学支援の充実に町と連携しながら取組を進める。
教職員の働き方改革については、ICT機器の活用と併せてデジタル教材の使用による効率的な授業準備などへの支援や、長期休業中における学校閉庁日の設定を促すなど、教職員がゆとりをもって子どもと向き合える時間を確保することや、教職員自身の健康管理を充実させるための取組を保護者や地域住民の理解を得ながら進める。
(市町村 2018-07-09付)
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