３１年度教科用図書採択―札幌市教委　小学校は本年度と同様に　中学校の道徳科を選定

（市町村 2018-08-07付）

３１年度から使用する教科用図書を採択した

　札幌市教委は二日、市教委会議室で第十五回教育委員会会議を開き、三十一年度から使用する市立小・中・中等教育・高校、特別支援教育で使用する教科用図書を採択した。小学校では、三十二年度全面実施の新学習指導要領に基づいた採択替えを三十一年度に行う必要があることなどから、本年度と同じ教科書用図書を使用することを決定。中学校では「特別の教科　道徳」において、東京書籍㈱の『新しい道徳』を採択した。

　市教委では、ことし五月、教職員や学識経験者からなる札幌市教科用図書選定審議会に諮問。教科ごとの審議会において、市の地域性や子どもの実態、教育方針を踏まえて設定した「札幌市として設定する調査研究項目」に基づいて調査研究が行われ、答申された。

　答申を受けた市教委では、七月十八日から二回にわたって教育委員会会議を開き、三十一年度以降使用する市立学校の教科用図書について審議してきた。

　小・中学校の教科書は原則四年ごと、高校・特別支援教育用の教科書は毎年決定している。

　小学校の教科書は、本年度、採択替えを行う年度に当たっている。しかし、三十二年度全面実施となる新学習指導要領に基づいた採択替えを三十一年度に行う必要があることや、四年間の使用実績を踏まえ、本年度と同様のものを使用することを決めた。

　中学校においては、採択替えの年度に当たらないものの、三十一年度に「特別の教科　道徳」が全面実施となるため、教科書を選定。新たに東京書籍の『新しい道徳』を採択した。

　選定理由として、生徒が道徳的価値と自分とのかかわりについて考えを深めることが可能な構成となっていることを挙げた。

　また、写真やイラストなどの多様な形式の教材を掲載するなど、生徒が意欲的に学び、自分自身と向き合いながら考えを広げ、深められることが可能な内容となっている点にも言及している。

(市町村 2018-08-07付)