当別町教委が義務教育学校基本構想　独自教科「みらい学」設定　地域を愛する人材育成で

（市町村 2018-08-09付）

　当別町教委は、町一体型義務教育学校基本構想を策定した。当別小学校と当別中学校を統合した一体型義務教育学校の三十四年度開校を目指す。カリキュラム編成の基本的な考え方は、九年間の一貫した教育活動を進めるため、一～四年生を基礎期、五～七年生を充実期、八・九年生を発展期と設定。特色ある教育として、独自教科「当別みらい学」の全学年実施などを通した地域を愛する人材の育成、幼稚園～大学との異校種連携などに取り組む計画。五年生からの部活動参加も盛り込んだ。新校舎の建設地は、当別中敷地内とした。

　一日の教育委員会臨時会で協議後、町議会で承認された。

　基本構想は、「当別町義務教育学校の教育」「学校施設の整備方針」で構成。

　学級編制については、文部科学省の基準どおりだと、十四学級となることが見込まれるが、少人数・習熟度別による丁寧な指導を充実させるため、町独自の基準を設定し、十八学級とした。学級増の対応として、町費で期限付教員を確保する。

　授業時間は、基礎期が四十五分、充実期と発展期が五十分。指導方法は、基礎期が学級担任制、充実期のうち六年生までを一部教科担任制（算数・数学、理科、英語、図工・美術、音楽、体育）、七～九年生を教科担任制とする。また、基礎期から充実期にかけてチーム・ティーチングや少人数指導を行い、さらに、発展期にかけて、習熟度別指導に移行していく。児童生徒一人ひとりの進度に合わせ、学習の遅れた、または進んだ児童生徒を多目的スペースで指導することも検討している。

　特色ある教育として、①外国語教育の充実②地域を愛する人材の育成③異学年交流④異校種連携⑤部活動―の五点を設定。

　このうち、②では、独自教科「当別みらい学」を全学年を通じて実施。ふるさと教育、国際理解教育・外国語、キャリア教育を新たに三つの柱とし、九年間の系統性をもたせた教育課程を編成する。

　④では、認定こども園当別夢の国幼稚園、当別高校、道医療大学とのさらなる連携を図る。以前から小・中学校では、放課後学習会に道医療大の講師を招くなどの取組を行ってきており、今後、連携を一層深める。

　⑤では、五年生から部活動への参加が可能になるよう、調整を進めている。運動部では、スポーツ少年団体の所属などについて協議する。また、中体連・中文連などの大会参加については、関係機関と調整を行う。

　「学校施設の整備方針」では、新校舎の建設地を明示。敷地の広さと早期着工を重視し、当別中敷地内に校舎を建て、完成後、現校舎を取り壊すこととしている。

(市町村 2018-08-09付)