学校閉庁日設定など実施　教職員の業務改善へ函館市教委

（市町村 2018-08-10付）

　【函館発】函館市教委は、昨年十二月にまとめた「教職員の業務改善に向けた取組」のもと、夏季・冬季休業中における学校閉庁日の設定や、学校現場における業務の見直しなど、教職員が自身の資質向上や子どもの指導に専念できるよう、積極的な方策に取り組んでいる。

　市教委では、道内でも先行して教職員の働き方改革に関する計画を作成。道教委の学校における働き方改革「北海道アクション・プラン」の内容を踏まえ、一般業務の見直しや部活動休養日の設定などを推進してきた。

　夏季休業中の学校閉庁日については、市内の幼稚園から高校まで合計七十校・園で三日間以上実施。

　多くの学校が十三日から十五日の期間に設定し、閉庁日の期間中に緊急の事案が発生した場合は、市教委教育指導課に連絡が入るよう、連絡先をまとめた保護者向けリーフレットを作成した。

　教職員の業務改善に向けては、南北海道教育センターを会場にした研修会を前年度よりも減らす一方、指導主事が各校を訪問し、指導助言する機会を多くすることで、教職員が現場に滞在する時間を確保するようにした。

　そのほか、各種コンクールの審査業務における退職校長などの地域人材の活用や、研究大会・公開研究会における参加者の名札作成や研究紀要のスリム化など、業務の軽減方法を提案している。

　辻俊行教育長は、教職員の働き方改革について「いきなり大きく変化させることは難しい」としながらも「これまで“当たり前”にやってきた細かい部分での見直しを進め、教員が少しでも子どもたちに寄り添えるよう対応していきたい」と話し、今後も対応を進めていく姿勢を示した。

(市町村 2018-08-10付)