静内高と静内農業高の生徒・教員　現場見学で土木の役割を理解　日胆地区建設技術者を育てる会主催

（関係団体 2018-08-17付）

　【浦河発】日高地区の高校生を対象とした現場見学会が七日、新冠町内の日高自動車道建設現場で開かれた。室蘭建設業協会と日胆地区測量設計協会、開発局室蘭開発建設部（＝室蘭開建）、胆振総合振興局で組織する日胆地区これからの建設技術者を育てる会が主催。静内高校と静内農業高校の生徒三人と教員二人が参加し、土木の仕事について理解を深めた。

　日胆地区これからの建設技術者を育てる会は、土木に関する専門教育機関がない日高地域で、若手技術者の入職促進と地域ぐるみで技術者を育成し、活躍してもらうための仕組みづくり確立に向け、インターンシップや保護者を対象とした現場見学会など、効果的な広報活動を展開している。

　今回は、日高教育局の協力のもと、新ひだか町の静内高と静内農業高から三人の生徒と教員二人が参加。新冠町内で日高自動車道の新冠インターチェンジとなる個所を施工中の室蘭開建発注・日高自動車道新冠町高江改良（㈱出口組施工）の現場を見学したほか、㈱久保田組社屋で入社一～二年目の社員の仕事など建設業への理解を深める講座を開講。地域の建設業者について興味・関心をもってもらおうと、日高管内の建設業若手経営者で組織するプログレス日高のメンバーが運営を担当した。

　見学会開始に当たり、室蘭開建の齊藤仁史技術管理課長が「建設業は、安心安全のための施設を整備する仕事。それらの施設は、地形や条件などを考慮して設計するため、一点もののモノづくりであり、地図に載る仕事」と建設業の魅力を伝えた。

　現場では、佐々木宏幸現場代理人が工事概要やＩＣＴを活用した施工技術について説明。生徒は、実際に現場で使用している情報通信技術を搭載したバックホウに乗って操作を体験したほか、ドローンの操縦などにも挑戦した。

　静内高二年生の藁谷竜君は「建設業は力仕事が多いイメージだったが、実際は細かい作業が多いことを知った。子どものころから重機に憧れていたので、建設業に一層興味をもった」と話していた。また、引率した二校の教諭からは「土木のイメージが変わった。もっと多くの生徒たちに見せたい」といった声が挙がっていた。

(関係団体 2018-08-17付)