違い認め共に生きる子を　道相研が研究大会、２７０人参加

（関係団体 2018-08-17付）

人間関係づくりやコミュニケーション能力育成について研鑚

　道学校教育相談研究会（＝道相研、岡田知之会長）は六・七日、札幌サンプラザで第四十七回道学校教育相談研究大会札幌大会を開いた。約二百七十人が参加し、研究主題「自己を見つめ、違いを認めて、共に生きる子を育てる学校教育相談～しなやかに生きる人間関係の醸成・コミュニケーション能力の育成」のもと、講演や研修講座を通して研鑚を深めた。

　初日の開会式では、岡田会長（札幌市立南月寒小校長）があいさつ。「他者とかかわる中で、自分の良さや可能性を認識し、仲間とともに新たな価値をつくることが学校の役割の一つ」と話した。また、目指す学校教育相談について、「すべての子どもたちを対象に、すべての教師が学校生活を通じて行うもの」と述べ、一人ひとりが当事者意識をもつことの重要性を強調。

　さらに、教職員が児童生徒の健全な成長に影響力をもっていることを自覚した上での人間関係づくりの重要性を呼びかけ、「参加した皆さんが新しい出会いや学びを通して自分自身を高め、多くの教職員に教育相談の心が広まっていくことを願っている」と締めくくった。

　このあと、明治大学の諸富祥彦教授が「真のレジリエンスとは？～子どもを支える、親を支える、仲間を支える」と題して講演。人とのかかわりの中で生まれる迷いや悩み、苦しみなどのストレスに対して、「“レジリエンス（復元力、回復力、弾力）”が大切である」ことを解説した。

　二日目は、「発達障害のある児童生徒の理解と支援～教育の役割（アセスメントの視点から）」「発達障害のある児童生徒の理解と支援～共生社会をめざした他職種連携」「学校教育相談に活かすコーチングアプローチ～子どもが自分で考え、行動し、自己実現できる力を育む関わり方」「道徳の新しいアプローチ」の四つの研修講座を行った。

　参加者は、教育相談のスキル向上に研鑚を積んだ。

(関係団体 2018-08-17付)