道教委・道小・道中・道公教の文教施策懇談会 課題に正面から立ち向かう 道中・橋本会長あいさつ(関係団体 2018-08-16付)
橋本会長は「現状や課題の共有が、本道教育の質の向上のために重要」と指摘
三十年度文教施策懇談会における道中学校長会の橋本直樹会長のあいさつ概要はつぎのとおり。
◇ ◇ ◇
本年度も、文教施策懇談会に公務ご多忙の中、佐藤教育長をはじめとする道教委の幹部の皆さんと校長会・教頭会の代表者が一堂に会し、北海道の未来を担う子どもたちの教育全般についてともに語り合う場を設けていただき、心からお礼を申し上げる。
日ごろから道教委の皆さんとは、本道教育の質の向上やより良い環境整備に向けて連携を密にしており、本日は、現場からの声を届け、双方向で本道教育の充実を図りたいと考えている。
声を届ける重要な取組の一つとして、昨年度調査した各地区校長会および教頭会の意見をもとに内容を検討してきた『道文教施策・予算策定に関する要望書』を五月八日に道小学校長会、道公立学校教頭会とともに届けた。また、同時に『本道教育の一層の充実に向けた教育条件の整備についての提言~“チーム北海道として”』も道小学校長会とともに届けた。
それらの私たちの声に耳を傾けていただき、要望書へは丁寧に回答をいただいたことに、重ねて深く感謝申し上げる。本懇談会は、それらの回答に基づき、さらに具体的な点について理解を深める大切な場と考えているので、よろしくお願いしたい。
さて、本道の子どもたちに、これからの変化の激しい時代を生き抜いていく力を育てていくためには、新学習指導要領の趣旨を生かし、教育効果を高める「カリキュラム・マネジメント」を実践するとともに、「社会に開かれた教育課程」の理念を踏まえ、「主体的・対話的で深い学び」の視点に基づく授業改善を進めることが重要である。
各学校においては、校長のリーダーシップのもと、教師一人ひとりが授業研究を通して研鑚を積み重ね、授業力を向上させていかなければならないと考えている。
その一方で、教育現場においては、子どもの貧困問題や虐待、特別な教育的支援を必要とする児童生徒への対応、いじめ・不登校等の生徒指導など、学校だけでは解決が困難な複雑多岐にわたる問題を抱えている。
また、子どもと向き合う時間の確保や時間外勤務等の縮減、部活動の指導の在り方などに関しては、ことし三月に道教委から示された学校における働き方改革「北海道アクション・プラン」に基づき、各市町村の行動計画なども策定されはじめ、各校で、少しずつ取組を進めている。
しかしながら、このような課題に向き合いながら良質な教育活動を進めるためには、教員の専門性を高めるとともに、本来、教員が担うべき業務に専念できる環境の整備が必要である。さらに、学校における働き方改革を推進するために、安定的な教職員の定数配置はもちろんのこと、定数改善や人的措置、多様な専門スタッフや専門職員・部活動指導員の配置など、学校組織体制および学校支援体制の確立が必要不可欠といえる。
校長会としては、このような教育諸条件の整備のもと、「チームとしての学校」を構築し、家庭・地域・行政などの関係諸機関と手を携えていくことが、教育活動の充実につながると考えている。
どの地区の校長、教頭も、様々な課題や困難を乗り越えながら日々努力している。このような機会に各地区校長会・教頭会における現状や課題を共有することは、本道教育の質の向上のためにも重要なことだと思っている。
本日の懇談会では、校長会ならびに教頭会から学校が抱える諸課題について、各地区の実態を踏まえて説明させていただく。道教委の皆さんにおいては、私たちの意をくみ取っていただき、これからの教育施策に積極的に反映してもらえれば幸いである。
私たち道小・道中・道公教は、これまで以上にオール北海道、チーム北海道として、北海道教育の一層の充実に向けて諸課題に真正面から立ち向かっていく所存である。今後とも、指導、支援をお願い申し上げる。
(関係団体 2018-08-16付)
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