日高地区校長会が課題別研修会　魅力ある教育活動を　日高局・波岸局長が講話

（関係団体 2018-09-27付）

「危機感を共有しながら、ピンチを乗り切っていこう」と呼びかける波岸局長

　【浦河発】日高地区校長会（奥村尚久会長）は九月上旬、新冠町レ・コード館で三十年度課題別研修会を開いた。小学校部会、中学校部会で課題別協議などを行ったほか、日高教育局の波岸克泰局長が講話。管内の教員採用の現状について、他管希望者が多いなどの課題を挙げ、「“日高に来て良かった”“この学校で働いて良かった”と思える教育環境の構築を」と魅力ある教育活動の実現を訴えた。

　管内の諸課題について共通理解し、研修による学校経営力の向上を図ることが目的。会員四十二人が参加した。

　波岸局長は「組織力の向上とリーダーシップ」と題し講話。はじめに、道と札幌市の公立学校教員採用候補者選考状況を示し、道の受験者数は五年前に比べ約四百人減少し、受験倍率も、小学校で一・〇倍、中学校で一・八倍にとどまっている現状を説明。教員採用選考の倍率が下がり続けている背景について、「少子化、景気回復による他業種指向に加え、学校がブラック企業であるという昨今の世評も無縁ではない」と指摘。管内の状況についても、「他管希望者が多い現状や大量退職期を迎え、危機的状況となっている」と訴えた。

　また、道教委の「教員が健康で生き生きとやりがいをもって勤務しながら、学校教育の質を高められる環境を整備すること」とした教員確保に向けての認識と取組を紹介し、「こうした環境づくりに向けて、現場である学校として何ができるかを考えていかなければならない」と強調。

　その上で、「危機感を共有しながら、“日高に来て良かった”“この学校で働いて良かった”と思える教育環境の構築に努め、日高だからこそできるワクワクする仕事で、ピンチを乗り切っていこう」と呼びかけた。

(関係団体 2018-09-27付)