検討チームが胆振局に提言　教頭の業務集中を回避　改善事項６項目まとめる

（関係団体 2018-09-27付）

オール胆振で取り組んでいく

　【室蘭発】胆振管内の市町教育委員会や小・中学校校長・教頭の代表で組織する教頭業務改善検討チームは九月上旬、胆振教育局に教頭の業務改善に向けた提言書を提出した。実態調査の結果や具体的実践を踏まえ、まとめたもの。教頭に業務が集中しないための教員や事務職員の業務内容改善、校務以外の勤務実態把握、校務支援システムの導入・ＩＣＴの活用促進など六項目を盛り込んだ。

　チームは二十八年度、教頭の長時間勤務を改善するために組織。同年、実態調査を行い、「八割以上の教頭が勤務開始の一時間以上前から勤務」「約九割の教頭が祝日等も出勤」などの実態が明らかになった。

　二十九年度には、具体的な実践として、学校閉庁日の設定や国旗掲揚の在り方の見直しなどを実施。そのあと行われた調査では、土日祝祭日の月平均出勤日数について、「勤務なし」との回答が前年度比八・五ポイント増の一七・七％となるなどの効果が確認された。

　これらの検証を踏まえて本年度提言をまとめ、胆振教育局に提出した。

　提言には、①教頭に業務が集中しないよう、教員や事務職員の業務内容改善②教頭がかかわる会議資料の簡素化・礼状等の廃止③校務以外の勤務実態把握（土日祝祭日の地域行事等の対応改善）④校務支援システムの導入・ＩＣＴ活用促進⑤コミュニティ・スクール等の取組における地域との調整作業等の改善⑥調査の精選・学校への周知依頼文等の配布検討―の六項目を盛り込んだ。

　当日は、チームの構成員で伊達市立稀府小学校の柳澤君彦教頭が胆振教育局の佐野秀樹局長に提言書を提出。

　佐野局長は「検討のみならず、いかに実現するかが肝心」と話し、「今後各学校で展開し、魅力ある教頭職をつくりたい」との考えを示した。

(関係団体 2018-09-27付)