道特連・道情研などが宗谷・稚内大会　たくましく生活する力を　個に応じた支援の在り方探究

（関係団体 2018-09-27付）

２４０人が参加し、特別支援教育の充実に向けて取組を交流した

　【稚内発】第六十六回道特別支援学級教育研究連盟全道大会宗谷・稚内大会・全日本特別支援教育研究連盟北海道地区研究集会、第四十五回道情緒障害教育研究会宗谷・稚内大会、三十年度宗谷管内特別支援教育研究会が二十一日から二日間、稚内市内で開かれた。大会テーマ「一人ひとりの子どもがたくましく生活していく力の育みを！」のもと、授業公開や記念講演、分科会協議などを実施。全道から約二百四十人が参加。学級経営力や授業力の向上を目指すとともに、児童生徒一人ひとりに応じた適切な支援の在り方を探った。

　全日本特別支援教育研究連盟（＝全特連）、道特別支援学級教育研究連盟（＝道特連）、道情緒障害教育研究会（＝道情研）、宗谷管内特別支援教育研究協議会が主催。

　初日は、開会式に先立ち、稚内市立稚内東小学校、稚内港小学校、潮見が丘小学校、稚内東中学校、稚内南中学校、稚内養護学校の授業を公開した。

　稚内北星学園大学で行われた開会式では、道特連の池田哲也理事長が主催者あいさつ。「インクルーシブ教育システムの理念のもと、自立と社会参加を見据えて、子どもたちの教育的ニーズに最も合った支援を行っていくことが特別支援学級の使命。今後も、児童生徒一人ひとりが本物の力を身に付けられるよう、特別支援教育の充実に努めていきたい」と決意を示した。

　引き続き、道情研の渡辺聡会長、全特連の山中ともえ副理事長、大会実行委員長を務める中尾忠稚内南中校長がそれぞれあいさつした。

　来賓祝辞では、工藤広稚内市長の代理として青山滋副市長と宗谷教育局の宮岡孝博局長が登壇。青山副市長は「宗谷管内の教育実践を基盤とした特色を生かした活動の紹介や実践交流を通して学習を深め、実り多い研究大会となることを祈念する」、宮岡局長は「本大会の成果をあすからの教育活動に生かし、子どもたち一人ひとりの教育的ニーズに応じた適切な指導・支援の一層の充実を図ってほしい。子どもが多様な個性を認め合える学校づくりにつなげてほしい」と期待を寄せた。

　開会式に続き、記念講演を実施。道教育大学釧路校の戸田竜也准教授が「子どもの発達を支える地域のネットワークづくり」と題し、四つの事例をもとに子どもの適切な被援助志向性を育む方策などを解説した。

　二日目は、「多くの人と豊かにかかわる力を育むための具体的指導について」など各テーマをもとに、道情研、道特連合わせ九分科会を展開。参加者は、特別支援教育の充実・発展に向けて、学校や地域で実践している取組を交流し、活発に意見を交わした。

(関係団体 2018-09-27付)