いじめ解決支援専門家チーム連絡協等―渡島局　適切な教育相談へ研鑚　道教育大函館・本田准教授講演など

（道・道教委 2018-10-02付）

　【函館発】渡島教育局は九月中旬、渡島合同庁舎で道いじめ問題等解決支援外部専門家チーム地区連絡協議会兼地区スクールカウンセラー連絡協議会兼教育相談員セミナーを開いた。道南地域のスクールカウンセラーや道立学校の教職員など十九人が参加。道教育大学函館校の本田真大准教授による講演のほか、参加者間での情報交換を通して、適切な教育相談への理解を深めた。

　道南地区におけるいじめの未然防止、早期発見・早期解消などの生徒指導上の諸問題解決のため、支援チーム員やスクールカウンセラーなどを対象とした説明・協議を通して、教育相談などの技術向上とともに、担当者間の連携を強化し、問題の解決に向けた判断力・行動力の向上を図ることが目的。

　開会式に続き、渡島教育局義務教育指導班の大山裕之主任指導主事が本道におけるいじめや不登校の現状と未然防止等への取組のほか、性同一性障害などにかかる児童生徒への対応などについて説明した。

　このあと、本田准教授が「効果的な教育相談・カウンセリングの進め方」をテーマに講話。いじめや性同一性障害など多様化する子どもの悩みへの対応について、「子どもが積極的に相談できる環境の整備を進めていく必要がある」と強調。

　その上で「子どもの中には過去に否定的な指導やカウンセリングを経験してトラウマになっている場合もある」と述べ、子どもを思いやった指導や助言をするよう求めた。

　そのほか、いじめ問題への積極的な介入や悩みを打ち明けることに迷いがある子どもへの積極的な対応を要請した。

　講話終了後、参加者同士で過去にかかわったいじめ・不登校の事例について情報交換や意見協議。各校での充実した教育相談に向けて研鑚を積んだ。

(道・道教委 2018-10-02付)