道教委の高大連携新規事業スタート 北大留学生と高校生交流 今後は生徒を大学に派遣
(道・道教委 2018-10-02付)

 道教委の新規事業・高大連携による「Hokkaido Study Abroad Program」がスタートした。実施校の札幌白石高校(谷坂常年校長)では、九月二十六日から二日間の日程で実施。中国出身で北海道大学の留学生ソウ・テンチさんが来校し、同校が行う様々な授業を体験したほか、自身の大学での研究内容を発表するなどして生徒たちと交流を深めた。今後、同校では、生徒を北大に派遣し、留学生との英語による交流や大学の講義の受講などを通して、英語によるコミュニケーション力の向上を図る。

このプログラムは 道内大学などの関係機関と連携しながら道教委が実施するもの。生徒に、国際交流に対する興味・関心をもたせるとともに、道内大学の留学生との相互交流や道内大学での講義等の受講の機会を創出することによって、国際理解の促進と進学意欲の向上を図り、将来における本道のグローバル人材の育成に資することを目的としている。

 プログラムの実施に当たり「道立高校の生徒の道内大学への派遣・交流事業」と「留学生の道立高校への派遣・交流事業」の二つの事業を設定した。

 今回実施した留学生の道立高校への派遣・交流事業では、道内大学の留学生を道立高校に派遣。授業のピアサポートや部活動への参加、母国の紹介などを通して、道立高校の教育活動への理解を深めるとともに、生徒の英語力向上や国際理解の増進を図ることをねらった。

 事業実施校の札幌白石高は、本年度の学校教育目標に「高い志を持ち、グローバルで持続可能な社会を創造する人間の育成」を設定。国際的視野をもった生徒の育成を目指した様々な教育活動を展開している。

 ソウさんは、二日間にわたり、化学や美術、書道など、同校が行う様々な授業を体験。うち選択科目「造形」の授業では、金属板で栞をつくる金属工芸に挑戦し、化学薬品などの腐食作用を利用した表面加工の技法「エッチング」を使いながらオリジナルの作品を完成させた。

 また、二年一組との交流学習では、自身が大学で進める研究についてのプレゼンテーションを行った。農機具をスマートフォンで操作する開発事業を進めていることを発表。生徒たちも、中国での暮らしや趣味等について積極的に質問するなどして活発に交流した。

 谷坂校長は「生徒たちには、このような機会を通して外国の人とコミュニケーションをとるとともに、異国の文化など、様々な知識を深めてほしい」と期待。「学校として今後も生徒たちがグローバル化に対応できるよう教育環境を整備していきたい」と話していた。

 プログラムでは、今後、生徒を北大に派遣する道立高校の生徒の道内大学への派遣・交流事業を実施する。留学生との英語による交流や大学の講義の受講、研究室訪問などを通して、英語によるコミュニケーション力の向上等を図る。

(道・道教委 2018-10-02付)

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