木幡氏ら4人に栄誉 道文化賞・道文化奨励賞の受賞者(道・道教委 2018-09-28付)
道は、三十年度道文化賞および道文化奨励賞の受賞者を決定した。道文化賞は木幡サチ子氏(平取町二風谷アイヌ語教室講師)ら三人が受賞。道文化奨励賞には、小林快次氏(北海道大学総合博物館准教授)が栄誉に輝いた。
道では、本道の芸術、科学、教育その他の文化の向上発達に関し、功績が顕著な個人または団体に道文化賞および道文化奨励賞を贈呈している。
本年度は、道文化賞に三個人、道文化奨励賞に一個人の受賞が決まった。授賞式は、十月二十九日にホテル札幌ガーデンパレスで執り行う。
本年度受賞者と活動の概要はつぎのとおり。=敬称略=
▼道文化賞
▽木幡サチ子(八八、平取町)=平取町二風谷アイヌ語教室講師
長年にわたり、アイヌの口承文芸の語り部として、全国各地でウウェペケレ(昔話)やカムイユカラ(神謡)を披露。アイヌ語教室の講師や平取アイヌ文化保存会の理事を務めるなど、後進の育成にも尽力し、アイヌ文化の振興・発展に大きく貢献した。
▽野田弘志(八二、壮瞥町)=画家
現代日本の写実絵画を代表する画家として、鋭い観察力と卓抜な描写力から生み出される作品は、国内外で高く評価されている。一九九五年に壮瞥町にアトリエを構え、伊達市の「噴火湾文化研究所」や「だて噴火湾アートビレッジ」の運営に深くかかわるなど、本道の地域の文化活動の振興・発展に大きく貢献した。
▽山田太虚(八二、札幌市)=書道家
長年にわたり旺盛な書の創作活動に取り組む傍ら、書道団体「書究文化書芸院」を設立し、書道研究雑誌『書究』を発刊するほか、諸書道団体の役員や展覧会の実行委員長などの要職を歴任。漢字文化圏はもとより、南米や欧州などの漢字文化圏以外の国々との交流の促進にも尽力し、本道の書道文化の振興・発展に大きく貢献した。
▼道文化奨励賞
▽小林快次(四六、札幌市)=北海道大学総合博物館准教授
むかわ町穂別で発見された国内最大の恐竜全身骨格化石である「むかわ竜」の発掘・研究などで活躍。鋭い観察力と洞察力から、研究者の間では「ファルコンズ・アイ」(ハヤブサの目を持つ男)と呼ばれる、国内恐竜研究の第一人者。公園や子ども向けイベントなどにも精力的に参加し、恐竜を通した自然科学(古生物学)の振興・発展に貢献した。
(道・道教委 2018-09-28付)
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