30年度道教育功績者表彰―道教委 教育長、校長10人に栄誉 12月18日、札幌で表彰式
(道・道教委 2018-10-18付)

 道教委は、三十年度道教育功績者表彰の受賞者を決定した。畠山佳幸氏(岩見沢農業高校長)をはじめ、本道の教育の充実発展に寄与した教育長、校長合わせて十人が栄誉に輝いた。表彰式は、十二月十八日午前十一時からホテルライフォート札幌で執り行う。

 表彰は、本道の教育振興に功績のある教育職員その他の教育関係者を表彰してその功績に報い、教育の振興に寄与することを目的に、昭和二十八年度から実施しているもの。

 教育職員として在籍し、その功績が特に顕著な人、教育職員として特に模範とすべき行為のあった人などを毎年度表彰している。

 本年度の受賞者は十人。受賞者の総数は、本年度分を含めて六百十八人となる。

 今回、受賞の栄に浴した畠山氏は、学校農場の整備・充実を進めたほか、食品科学分野において、先進的な視点で教育課程への位置付けを図るとともに、地域活性化へも連動させ、専門的立場から地域特産物の開発に取り組むなど、本道の教育の充実発展に尽力した。

 高橋和明氏(拓北養護学校長)は、肢体不自由教育において、障がいの重度化、多様化する現状をおさえた実践研究を実施。その成果を児童生徒の指導に生かし、広く発信した。また、児童生徒が主体的に取り組める教育活動など、児童生徒一人ひとりの良さに着目した学校経営に力を尽くした。

 中村等氏(新ひだか町立高静小学校長)は、地域人材を活用した地元特産の農作物の栽培や収穫を通じた探究的な学習など、地域に根ざした体験的な学習活動を実施。道徳の授業改善と研修の日常化による道徳教育の充実を進めた。

 片桐由博氏(函館市立柏野小学校長)は、教育相談の理論と手法を工夫するなど、学校現場のニーズをとらえた研究の推進や継続的研修に努めた。個に応じた学校教育相談の在り方を追求するため、函館市教育相談研究会会長として、関係機関と連携して教諭の資質向上を図った。

 蓮本裕一氏(函館市立深堀中学校長)は、国語教育において、高い専門性と優れた実践力をもってその充実・発展に尽力し、道徳教育では、生徒の内面に根ざした道徳性の育成を目指す「考え議論する」授業を充実させた。また、地域住民・保護者と連携して積極的にコミュニティ・スクールを推進し、函館市内の中学校の円滑な学校経営に貢献した。

 川島政吉氏(旭川市立知新小学校長)は、道立理科教育センター研究員の経験を生かし、理科教育において優れた研究実績を上げ、本道の教育の充実・発展に尽力。教職員の経営参画意識の高揚を図り、地域人材や教育資源を活用して社会に開かれた学校づくりに手腕を発揮した。

 長谷川敏之氏(留萌市立留萌小学校長)は、複式校において児童の個性や能力を伸ばす学習指導の在り方、マルチメディア交流授業などの分野で先進的な実践に努め、成果を普及させた。人材育成を目的とした「教師力向上グループ」を学校組織に位置付け、若手教員や将来のスクールリーダーの計画的育成を目指した。

 河原英男氏(遠軽町教委教育長)は、平成十七年の町村合併直後の教育長として、合併前から取り組んでいた小・中連携教育を小・中・高連携に拡充し、二十五年度からは小・中・高・大連携教育を開始。児童生徒、学生、小中高大の教員が一堂に会する交流事業を実施するなど、学校教育の充実・発展に尽力した。

 宝輪博継氏(清水町立清水中学校長)は、数学教育において個に応じたきめ細かな指導の研究・実践に取り組み、学力向上に成果を上げた。学校経営においては、地域住民・保護者と連携・協働した教育活動を積極的に行ったほか、組織的・系統的にキャリア教育を推進。社会的・職業的自立に向け必要となる能力や態度の育成を図った。

 森敏隆氏(釧路市立釧路小学校長)は、特別活動や社会教育の分野で豊富な実践研究に基づく教育実践に取り組み、各種研究大会で発表するなど、本道の教育の充実・発展に尽力。地域住民と教職員の協働体制の構築に努め、釧路市におけるコミュニティ・スクールの基盤づくりを推進した。

 表彰式は、十二月十八日午前十一時からホテルライフォート札幌で挙行する。

(道・道教委 2018-10-18付)

その他の記事( 道・道教委)

24日皮切りに4地区で SCRUM圏域別連絡協議会―道教委

 道教委は、本年度「教科等の本質的な学びを踏まえた主体的・対話的で深い学び(アクティブ・ラーニング)の視点からの学習・指導方法の改善のための実践研究(SCRUM)」における「圏域別指定校連絡...

(2018-10-22)  全て読む

30年度道社会貢献賞 私学教育振興の5人に 札幌で24日表彰式

 道は、三十年度道社会貢献賞(私学教育功績者)の受賞者を発表した。雪嶺学園理事長・くりの木幼稚園園長の梅田楷宗氏、北海学園理事・北海学園札幌高校校長の大西修夫氏など五人が栄誉に輝いた。表彰式...

(2018-10-19)  全て読む

道社会教育委員の会議へ諮問―道教委 活発に振興方策議論を 地域コミュニティ形成へ

道社会教育委員の会議に対する諮問  道教委は十七日、道社会教育委員の会議に対して「子どもの活動を支える持続可能な“地域コミュニティ”の形成に向けた社会教育の振興方策について」諮問した。佐藤嘉大教育長が同会議の梶井祥子議長(札...

(2018-10-19)  全て読む

第3回全道代表高校長研の各課所管事項説明(下)

《高校教育課②》 【キャリア教育】 ▼北海道ふるさと・みらい創生推進事業(三十~三十二年度) ◇総合的なインターンシップ実践プロジェクト  農業や建設などの基幹産業への関心を高めるた...

(2018-10-18)  全て読む

高校生建築デザインコンクール 苫小牧工業高3人が最優秀 既存施設との調和など評価

 道などが主催する三十年度高校生建築デザインコンクールの最優秀作品賞に、苫小牧工業高校の鈴木達也君、板垣謙典君、松芳大輔君がデザインした「フワフワトイレ」が輝いた。道立十勝エコロジーパーク内...

(2018-10-18)  全て読む

帯広農高農業クラブを表彰 道福祉のまちづくり賞

 本年度の道福祉のまちづくり賞(活動部門)に帯広農業高校(二木浩校長)農業クラブが選出された。市、社会福祉協議会、ライオンズクラブと連携し、高校生と障がい児が農業を通じた交流活動を長期にわた...

(2018-10-18)  全て読む

道立学校教員採用候補者の追加選考―道教委 12月9日に検査実施 11月16日まで願書受付

 道教委は、三十一年度道立学校教員採用候補者追加選考検査を十二月九日に実施する。出願受付は十一月十六日まで。  道教委は、前年度まで実施していた「道立学校教員採用候補者特別選考検査」を本年...

(2018-10-18)  全て読む

第3回全道代表高校長研の各課所管事項説明(上) 地震被災した生徒への対応 補充授業実施など要請

 道教委の三十年度第三回全道代表高校長研究協議会(五日、道庁別館)では、各課担当者が所管事項について説明した。高校教育課所管分では、北海道胆振東部地震の被災生徒が在籍する学校において、生徒が...

(2018-10-17)  全て読む

道・札幌市の31年度教員採用者登録状況―道教委まとめ 1937人で過去20年最高 倍率は小学校で2倍切る 

表  道教委は、三十一年度道・札幌市公立学校教員採用者登録状況を発表した。道と札幌市を合わせた受検者は、四千八百六人(実人数四千五百二十八人)。登録者数は過去二十年で最高の一千九百三十七人で、受...

(2018-10-17)  全て読む

インターンシップ協力を 経済関係3団体へ要請―道教委

道建協・道教委がインターン要請  道教委は十五日、経済関係三団体に対し、来春卒業予定者の雇用促進、本年度のインターンシップの協力要請を行った。山本明敏高校教育課長が各団体を訪問。北海道建設会館では、道建設業協会の渡部明雄常...

(2018-10-17)  全て読む