札幌市教委が教員育成協議会開く　指標の策定へ意見交換　幼稚園・保育教諭編など議題に

（市町村 2018-10-26付）

幼稚園・保育園教諭などの教員育成指標の策定に向け、意見を交換した

　札幌市教委は二十二日、市役所本庁舎会議室で三十年度第二回教員育成協議会を開いた。事務局が幼稚園教諭・保育教諭編などの教員育成指標および教員研修計画を提案。出席した委員九人は、指標や計画の策定に向けて意見を交換した。＝育成指標案などの詳細は二十三日付８面既報＝

　国では、教育公務員特例法等の一部を改正する法律等を昨年四月一日に施行。校長、教員等の任命権者が、教員等の資質に関する指標などを策定することとなっている。

　市教委は昨年度、大学やＰＴＡ、校長会などの教育関係者で構成する教員育成協議会を設置。協議会では教員の育成について「教員の養成・採用・研修の一体化が必要」との考えのもと、公立学校の教員育成指標や教員研修計画を策定した。

　本年度は、作成した教員育成指標などの見直しを図るほか、年度末までに幼稚園教諭・保育教諭および養護教諭、栄養教諭の教員育成指標を策定することとしている。

　協議会では、市教委の松井泰子幼児教育企画・研修担当係長が幼稚園教諭・保育教諭の教員育成指標と教員研修計画の案について説明。このうち、教員育成指標については、「札幌市が求める教師人生スタート時の姿」「基礎形成期」「向上・充実期」「深化・牽引期」の四つに分類していることを示し、「教員の素養」「保育実践」「幼児指導」「マネジメント」を四観点に据えていることを説明した。

　また、四観点のうち、保育実践については、幼児理解や人間関係づくり、組織的な対応の三点でキャリアステージごとに求められる姿を紹介した。

　委員からは、若手教員の自立や園・学校の情報発信について育成指標に盛り込むことについて意見が出た。

　このあと、保健給食課の半澤郁子保健指導担当係長が養護教諭編、竹腰恵栄養指導担当係長が栄養教諭編の教員育成指標と教員研修計画の案について説明。案に関する意見交換のほか、前年度策定した公立学校の教員育成指標や教員研修計画についても話し合った。

　今後は、来年一月下旬に協議会を開き、案をまとめる予定。その後、教育委員会会議で報告し、三月中に育成指標と研修計画を策定することとしている。

(市町村 2018-10-26付)