石狩市望来小で閉校記念式典　住民とともに別れ惜しむ　終了後は最後の学芸発表会

（学校 2018-11-26付）

閉校を惜しみ厚田小に通う在校生の門出を祝った

　石狩市立望来小学校（伊東優子校長）の閉校記念式典と惜別の会が十八日、同校体育館で全校児童五人、来賓、地域住民、歴代校長らが出席し、開かれた。記念式典終了後は最後の学芸発表会が行われるなど、出席者は閉校を惜しむとともに、来年度から厚田小学校に通う在校生の門出を祝福した。

　同校は明治三十年、望来尋常小学校として開校。以来、百二十一年で二千百十二人の卒業生を送り出している。

　現在は全校児童五人。様々な行事の中で特に運動会は、地域ならではの取組として、地域住民と合同で行ってきた。

　式典であいさつに立った伊東校長は「地域との強い連携を誇り、地域とともに歩む学校として発展してきた。地域と一体となった取組の成果として、現在の落ち着いた校風となっている」と歴史を振り返った。その上で「閉校は寂しいことだが、この望来小で学んだことを心に刻み大きく飛躍してほしい」と語りかけた。

　最後に「これまで積み上げてきた歴史や伝統、培った学びは、子どもたちや地域の方々の心の中でいつまでも語り継がれ、輝き続ける」と締めくくった。

　設置者を代表して、田岡克介石狩市長があいさつ。

　厚田区で二〇二〇年度に九年間の教育を一貫して行う義務教育学校として厚田学園の設置を計画していることにふれ「望来小の培ってきた教育が、厚田学園による新しい時代の教育に重要な役割を果たすことを期待している」と呼びかけた。

　来賓からは、石狩教育局の岩渕隆局長が「望来小の小規模校の利点を生かしながら、地域の自然や人材を活用した教育は高く評価されている」と同校の取組をたたえ「この輝かしい実績は、本校でかけがえのない日々を過ごした児童一人ひとりの心の中に受け継がれる」と述べた。

　このあと、歴代校長へ感謝状、児童へ記念品を贈呈。記念品を受け取った児童の代表は「五人で力を合わせて一日一日を大切に過ごしてきた。三月まで望来小の児童として頑張る」と力強くあいさつした。

　そのあと、出席者全員で校歌を斉唱して終了した。

　式典終了後は、最後の学芸発表会を実施。児童たちは多数の地域住民に見守られながら、日ごろの学習の成果を堂々と発表した。

(学校 2018-11-26付)