札幌市議会文教委員会(30年12月11日) 災害時の対応力向上目指す 教育振興基本計画改定で質疑(市町村 2018-12-13付)
札幌市議会文教委員会が十一日、市役所本庁舎で開かれ、「子ども・保護者・保育労働者の緊急課題の実現を求める陳情」を初審査した。認可保育所の整備や、職員の賃金・処遇の改善などを求め、継続審査となった。また、市教育振興基本計画改定版案などについて質疑応答を行った。
はじめに陳情の審査を行った。提出者は札幌保育園連絡会の橋本恵子会長。陳情では「認可保育所を整備し待機児童を解消すること」「職員の賃金・処遇を改善すること」「すべての子どもが等しく質の高い保育を無償で受けられるようにすること」など五点を求めた。
委員は、希望する保育所に子どもを入れられない保護者がいることなどについて質問した。
子ども未来局の押見幹生支援制度担当部長は、現在も保育ニーズは上昇しているとの認識を示し、新規の保育所整備の推進など「今後も多様な保育ニーズに適切に対応していきたい」と答弁した。陳情は継続審査となった。
このあと、市教育振興基本計画改定版案について質疑が行われた。
札幌市教委の鈴木和弥生涯学習部長は、計画について、二十六年度から十年間を計画期間としており、市教育ビジョンと五年間で取り組む教育施策を示す前期・後期の教育アクションプランで構成していることを説明。改定版案では、教育ビジョンを堅持しつつ、新たに後期の教育アクションプランを盛り込んだことなどを伝えた。
自然災害の状況が新たに盛り込まれたことから、委員から防災への今後の取組などについて質問が挙がった。
鈴木生涯学習部長は、北海道胆振東部地震を受け、避難所機能を考慮した学校施設の計画的整備などの取組を盛り込んだことを説明したほか、「災害発生時に的確・迅速に子どもの安全を確保するため、教職員の対応力の向上を図るなど、防災の取組を進め、子どもが安心して学ぶことができる教育環境づくりに取り組んでいく」と答弁した。
また、今後、外国人児童生徒が増える可能性があることを踏まえ、委員から児童生徒が安心して学べるよう「予算の充実を求める」などの意見が挙がった。
(市町村 2018-12-13付)
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