小中学校合同教育課程研究協議会―札幌市教委　より良い編成の在り方共有　説明、グループ協議等で研鑚

（市町村 2018-12-14付）

学校教育の充実に向けて、延べ７００人が全体会や部会に臨んだ

　札幌市教委は十一日、市内ちえりあで三十年度市小中学校合同教育課程研究協議会を開いた。市立小・中学校や中等教育学校（前期課程）の校長、副校長、教頭、教諭など延べ七百人が参加。市の学校教育の改善・充実に向けて、義務教育九年間を見通したカリキュラム・マネジメントを視点に教育課程編成・実施などに関する説明を受けたほか、グループ協議や小中合同の各教科ごとの部会に臨んだ。

　研究協議会は、市全体の課題や新学習指導要領を踏まえた教育課程の編成・実施の重点について理解を深めるほか、教育課程の編成・実施に伴う諸課題について研究協議などを行い、市の学校教育の改善・充実を図ることを目的としている。

　開会式では檜田英樹学校教育部長があいさつ。小中連携など市教委のこれまでの取組のほか、研究協議会の概要にふれ「子どもにとっても教職員にとっても魅力ある学校づくりに向け、それぞれの学校の教育課程の改善・充実に取り組んでほしい」と呼びかけた。

　続いて、市教委の担当者が新学習指導要領の理念やその実現に向けた教育課程の編成・実施などについて説明した。

　小中一貫教育に関する国の動向のほか、新学習指導要領の総則から義務教育九年間を見通して児童生徒に必要な資質・能力を確実に育むことを目指した取組が求められていることを説明。各校で小中連携の取組を行っていることから、小中連携を足掛かりに小・中学校の教職員が目指す子ども像を共有し、九年間を通じた教育課程を編成し、系統的な教育を目指すことを求めた。

　また、義務教育九年間を見通したカリキュラム・マネジメントを視点とした学ぶ力・健やかな身体・豊かな心の育成について説明。このうち、学ぶ力の育成に向けた授業改善については、教科等横断的な指導ができる小学校と、系統性を踏まえた指導ができる中学校のそれぞれのよさを実現するため、札幌市教育課程編成の手引を活用することなどを求めた。

　このほか、新学習指導要領における学習評価について説明した。

　このあと、国語や社会、算数・数学、「特別の教科　道徳」など各教科・領域ごとに分かれて部会を実施。「小学校教育と中学校教育の義務教育段階を見通した指導計画、学習指導および評価の改善・充実について～課題探究的な学習を取り入れた授業の充実に向けて」をテーマに研究発表や協議などを行った。

(市町村 2018-12-14付)