北見市が教育大綱案まとめる　５つの重点目標示す　子どもたち育む環境づくりへ

（市町村 2018-12-27付）

　【網走発】北見市は、三十一～三十五年度の五年間を計画期間とする教育大綱案をまとめた。基本理念「豊かな心と文化を育むひとづくり、まちづくり」のもと、五つの重点目標を設定し、学校・家庭・地域が連携して子どもたちを育む環境づくりなどを目指す。市は、三十一年一月二十一日までパブリックコメントを受け付けている。

　地方教育行政の組織および運営に関する法律の一部が改正されたことに伴い、北見市では、二十七年度に総合教育会議を設置し、二十八年二月に教育大綱を策定。

　現行の大綱が本年度で終了することから、今般の教育を取り巻く情勢を踏まえ、新たな教育の方向性を導き出すため、総合教育会議で議論を重ねてきた。

　内容をみると、基本理念には「豊かな心と文化を育むひとづくり、まちづくり」を掲げ、重点目標に、①信頼と活力ある学校づくりの推進②「生きる力」を育む教育の推進③自ら学び成果を活かす社会教育の推進④地域に根ざしたスポーツ活動、文化活動の推進⑤社会的自立を目指した、連続性を保つ教育支援と青少年の健全育成の推進―の五点を設定した。

　①では、いじめ・不登校などの問題への対応を充実させるとともに、「地域とともにある学校づくり」を進め、信頼ある学校づくりに努める。そのほか、学校規模適正化の推進、自主性・自律性のある学校経営の充実などの学校の活性化を図る。

　②では、ＩＣＴ機器の活用などを通して分かりやすい授業や主体的な学びを推進し、学力・体力向上の取組の充実を図るなど、児童生徒一人ひとりが「生きる力」を確実に身に付けることができる教育を推進する。また、道徳教育や特別支援教育などの充実を図る。

　③では、各世代の課題やニーズに応じた多様な学習機会を提供するとともに、市民の社会活動への参加を促進する。

　④では、生涯スポーツ環境の創造、芸術・文化などの鑑賞機会などの充実を図る。

　⑤では、児童福祉や幼児教育と学校教育の連携強化、青少年が心豊かにたくましく成長できるようにするための体験・交流活動やボランティア活動など社会参加の促進などを盛り込んだ。

　市では、三十一年一月二十一日までパブリックコメントを受け付けており、市民から幅広く意見を募集している。

　今後は、二月上旬開催の三十年度第三回総合教育会議でパブリックコメントを踏まえ内容を見直したあと、二月中旬の市議会総務教育常任委員会で報告し決定する予定。

(市町村 2018-12-27付)