道高校長協会が後期研究協議会　探究的な学習の推進を　開会式で川口会長呼びかけ

（関係団体 2019-01-10付）

道内の高校長約２５０人が参集した

　道高校長協会（川口淳会長）は八日、ホテルライフォート札幌で三十年度後期研究協議会を開いた。開会式で川口会長は、新学習指導要領の趣旨などを踏まえて新たな教育課程を編成するに当たり、探究的な学習を取り入れて様々な問題に対応できる素養を育む重要性を指摘。部活動の休養日や活動時間の設定に関しては、道教委が示す施策をスムーズに進める必要があるとした上で、生徒の能力の伸長や進路選択にかかわる場合などを考慮する必要性にふれた。

　後期研究協議会には、約二百五十人が参加した。

　開会式で川口会長があいさつ。

　国では昨年、高校の新学習指導要領の解説、移行措置が示されたことから、要領の趣旨や内容を十分に理解し、新たな教育課程を編成する必要があると指摘。「探究的な学習を取り入れ、様々な問題に対応できる素養を身に付けることが重要であり、各教科・科目や総合的な探究の時間の工夫が必要になる」との考えを示した。

　また、北海道胆振東部地震を踏まえ、大規模な自然災害の発生を想定して各学校のマニュアルを見直し、危機に備える必要性を提示。

　部活動の休養日や活動時間の設定に関しては、道教委の「北海道アクション・プラン」で示す施策をスムーズに進める必要があるとした上で「部活動が高校生活で重要な役割を果たしており、生徒の能力の伸長を図ることや進路選択にかかわる場合があることなどを考慮する必要がある」と述べた。

　つぎに、道教委の山本伸弘委員が来賓祝辞。

　新学習指導要領の方向性など国の教育改革の動向を注視し「道教委の各種事業の成果を活用し、学校経営の一層の改善・充実に努めてほしい」と呼びかけた。

　続いて研究協議を実施。調査研究部分科会から、高大接続小委員会の元村治郎委員が「新たな枠組みによる大学入試の研究～共通テストや高大接続に関する課題に対応した学校経営の在り方」、管理運営委員会の目谷信靖委員が「学校力の向上を目指す学校経営の在り方～次世代を担う管理職育成を目指して」、教育課程委員会の青木祐治委員が「新しい時代に必要となる資質・能力を確実に育む教育課程の研究～カリキュラム・マネジメントにおける教育課程の評価・改善」、進路指導委員会の柴田健一委員が「新しい時代にふさわしい北海道の進路指導の研究～地域の未来をつくるキャリア教育の在り方」をテーマに研究報告を行った。　

　この日は後期研究協議会のあと、七十周年記念事業を挙行。作家の池澤夏樹氏が「古典文学に見る日本人の性格」を演題に記念講演したほか、記念式典を執り行った。

(関係団体 2019-01-10付)