札幌市３１年度予算案・骨格編成　教育費は４６０億円に　学校プールの在り方を検討

（市町村 2019-01-24付）

　札幌市は二十三日、総額一兆六千四百八十二億円にのぼる三十一年度予算案を発表した。市長選挙を控えた骨格予算編成で、一般会計一兆百九十三億円のうち、教育費には前年度当初比〇・九％減の四百六十億二百十四万円を計上。新規事業をみると、効果的・効率的な学校プールの在り方検討事業に一千六百万円を充てた。学校への非常用電源の整備に向けた災害対策環境整備費には二千八百万円を措置。小型発電機百八十二台を購入する見込み。

　学校施設整備事業は、新築や増築、改築など学校の改修工事に六十九億六千百万円を措置した。

　このうち、新規事業として学校プールの在り方検討事業に一千六百万円を充てる。学校プールは維持費や修繕費がかさむことなどを背景に、効果的・効率的な学校プールの在り方について検討するほか、三十一年度に改築でプールが使えなくなる小学校六校で、他校のプール利用などを試行実施する予定。

　このほか、新たな事業として、学校への災害対策環境整備費として二千八百万円を計上。持ち運び可能で、ＬＰガスやガソリンなどを燃料とする小型発電機を百八十二台購入する見込みとなっている。

　ことし二月末から順次配置する予定の小型発電機百三十三台と合わせると、統合で閉校する学校や、すでに非常用電源が整備されている学校を除いた全市立学校に配置が可能な三百十五台となる。

　ことし十月から始まる、国による幼児教育・保育の無償化に当たっては、市で徴収していた保育料がなくなることや、施設側が徴収していた保育料の市による補てん、認可外保育施設等利用給付費などを合わせ、市民の負担軽減額は四十九億一千百万円となる見通し。

　内容を拡充する事業をみると、学校業務効率化推進費に七百八十万円を充てる。モデル校数校を対象に、民間コンサルタントが業務改善に関する助言などを行う予定。学校業務の短縮や教員の負担軽減など、業務の効率化を図る。

　また、進路探究オリエンテーリング事業に九百万円を措置。

　専修学校などと連携して職業体験講座を夏休み期間などに実施するもので、三十年度の対象は希望する中学一年生と、中学一年生時に講座に参加していない中学二年生。三十一年度は、対象を中学一・二年生の希望者全員に拡大するほか、参加者のニーズに対応できるよう時期や講座の実施回数などを拡充することとしている。

(市町村 2019-01-24付)