ジュニアバイスタンダー育成事業―札幌市消防局　私立含め全小・中で実施　心肺蘇生など救命処置普及へ

（市町村 2019-01-23付）

　札幌市消防局はジュニアバイスタンダー育成事業について、三十一年度は私立・市立を含めた市内小・中学校全校に当たる三百十三校での実施を目指している。小・中学生を対象に、将来的に心肺蘇生など救命処置ができるバイスタンダー（救急現場に居合わせた人）を育成するもの。小学四年生対象の「教えて！ファイヤーマン事業」のほか、応急手当に関する講習など、取組を進めていく。

　全国的に救急車の到着時間は平均して八分。人の心肺停止時は五分を超えると生存率が下がってしまうことから、心肺蘇生などの応急手当が重要となっている。

　市消防局は、将来的に救命処置ができるバイスタンダーの育成を目指し、二十七年度から各種事業を実施している。小学四年生対象の取組としては、体験型の防火・防災教育を行う「教えて！ファイヤーマン事業」を行うほか、中学生対象としては、「ジュニア防火防災スクール」の中で心肺蘇生法の講習を実施している。また、学校から依頼を受けて応急手当の講習を行うなど、小・中学校が取り組みやすくなるよう工夫を図っている。

　二十九年度は二百六十校で事業を実施。三十年度は二百七十校程度を目標に掲げて事業に取り組んでいる。

(市町村 2019-01-23付)