安全・安心な給食提供へ　食中毒防止徹底に向け緊急会議開き今後の対応説明―函館市教委

（市町村 2019-01-24付）

市内から９５人が出席した

　【函館発】函館市教委は十六日、市消防本部で食中毒等の事故防止の徹底に関する緊急会議を開いた。市内小・中学校の管理職や調理員など九十五人が出席。これまでの経過報告と今後の対応について説明し、安全で安心な給食の提供への意識共有を図った。

　昨年十二月中旬に市内の亀田中学校で調理された給食を食べた同校と港中学校の生徒、合わせて百五十四人が発熱や腹痛などの症状が発症した集団食中毒への対応と、未然防止の意識向上を図るもの。

　市教委は八日、学校給食における食中毒防止対策会議を立ち上げて協議したほか、保健所の調査結果などを踏まえて事案の未然防止に向けた対応を進めている。

　市教委の沢田紀之学校教育部長がこれまでの経緯と対応を説明。その上で、参加者に対して「安心・安全な給食が提供できるよう対応を進めてほしい」と強く求めた。

　引き続き、市教委の廣瀬貴久保健給食課長が経過報告。

　亀田中・港中での給食再開時期のほか、調理員の業務における注意点を説明。作業中の手洗いや使い捨て手袋の使用、設備・機器の洗浄と消毒などについて注意喚起した。

　そのほか、衛生的な調理作業と二次汚染防止、作業の効率化を図るための作業工程表作成に関する説明が行われた。

　最後に、廣瀬課長が「きょうの会議内容を業務に反映し、安心・安全な給食の提供に努めてほしい」と求めた。

　三十年十二月中旬に発生した集団食中毒によって、給食の提供が行われていなかった亀田中学校と港中学校では、十八日から給食の提供が再開された。

　一方、食中毒が発生してから給食を食べることを拒否している生徒が一定数いることから、希望者には弁当の持参を認める対応を取っている。

　市教委は十八日からあす二十五日まで、両校にスクールカウンセラーを一人ずつ常駐させるなどしてメンタルケアへの対応も進めている。　

(市町村 2019-01-24付)