旭川市大有小が教育実践研究発表会 日常授業「そろえる指導」公開 全学年で展開 特設授業も
(学校 2019-03-07付)

大有小教育実践研究発表会
そろえる指導を踏まえた日常授業の様子

 【旭川発】道教委の学校力向上に関する総合実践事業実践指定校の旭川市立大有小学校(馬場信明校長)は二月上旬、第五十一回教育実践研究発表会を開いた。実践指定校として「そろえる指導」を踏まえた日常授業九学級を公開したほか、研究主題「“深い学び”を実現できる児童の育成~国語科の物語教材を通して」のもと、二学級の特設授業を公開し、研究の成果を発信した。

 同校は、二十五年度から道教委の学校力向上に関する総合実践事業の実践指定校として、全教職員が一丸となって、「そろえる指導」を展開し学校改善を推進。

 その活動の一つとして、一斉指導の「大有っ子のそろえる活動(ダブル6)」と称して、時間や学習用具などの学習面と、時刻、整頓などの生活面に関する項目を六点掲げた指導要領を作成。児童の六年間にわたる着実な育ちをつくるため、全教師が共有した目標に向けて、「そろえる指導」に当たるよう取り組んでいる。

 発表会では、はじめに日常授業として、国語、算数、理科など全学年九学級の授業を公開した。児童たちは、始まりのチャイムが鳴り終わるまでに着席して授業に臨む姿勢を見せたほか、必要な物だけを机に置いて、話す相手の方に体を向けるなど、姿勢を正して学習に取り組んでいた。

◆4年生国語科で音読に挑戦 深い学びを目指す授業公開 読後感を伝えるためには

 大有小学校は、特設授業として一年と四年の国語科を公開した。

 同校は、本年度から二ヵ年計画で国語科において、深い学びの実現を目指した研究を推進。研究主題のもと、研究内容として①単元構成の工夫②本時における指導方法―の二つを掲げている。

 ①では、単元プランの作成などを行い、深い学びを実現できる単元の構築と、単元プランを具体化した指導計画の作成に取り組む。

②では、学習過程の確立と学びの場づくりの工夫に努める。

 四年二組(齊藤梓伸教諭、児童数二四人)の授業は、単元「初雪のふる日」の七時間扱いのうち四時間目。二年生に聞かせる音読発表会に向けて、「場面の様子が相手に伝わるような音読ができるようになる」ことを目標とした。

 前時に見つけた「明るさ・安心」などの読後感を生む叙述について、気づいたことなどを全体で交流し、音読の仕方をペアで対話させるなどの場面を設定した。

 児童たちは、温かさや安心感などの読後感を二年生に伝えるために、発声や間の取り方などについて工夫しながら、音読に取り組んだ。

 このあと行った研究協議では、齊藤教諭の授業について、上川教育局義務教育指導班・北河剛治指導主事が助言に立ち、「児童たちが音読発表会に向けて、自分の思いや考えを明確にして取り組んでいる姿がとてもよく見えた」と評価した。

(学校 2019-03-07付)

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