小学生交通事故調査25~29年度―道警まとめ 歩行中の死傷者502人 登下校中、横断歩道外で多発
(道・道教委 2019-03-13付)

小学生交通事故調査
歩行中・自転車乗用中の交通事故・違反別発生状況(クリックすると拡大表示されます)

 道警は、二十五~二十九年度の道内小学生の交通事故実態をまとめた。五年累計で歩行中の死傷者数は五百二人。低学年ほど多く、一年生は約三割を占め、最も多い。登下校の時間帯に集中しているほか、横断歩道以外の場所を横断中の事故が約五割。自転車乗用中の死傷者数は五百八十四人と歩行者中の死傷者数を上回り、交通違反別では「一時不停止」が最も多かった。道警は、子どもたちに新学期以降も交通ルールやマナーを繰り返し指導するほか、登下校時間を最も危険な時間帯とし、運転者に注意するよう呼びかけている。

 五年間の交通事故統計から、事故防止の観点に基づき毎年調査・分析しているもの。小学生の交通事故による死傷者数は、毎年度三百人以上発生している。

【歩行中の交通事故】

 死者三人、傷者四百九十九人で、死傷者数は五百二人。学年別では、一年生が百五十八人と最も多く、低学年ほど人数が多い傾向にある。男女別では男子が六割以上を占める。

 月別では五月から増加し、六月が六十六人と最多。一年生は午後二時台、二年生以上は午後三時台や午前八時台が多いなど、登下校の時間帯(午前七~八時台、午後二~五時台)に集中している。

 事故の類型では、横断その他(横断歩道・横断歩道付近・横断歩道橋付近以外の道路部分)の死傷者数が二百二十六人と約五割を占め、横断歩道百七十六人、路上遊戯中十二人など。

 四割以上の小学生に違反があり、このうち「飛び出し」による死傷者数が百三十七人と特に多い。自宅からの距離は、五百㍍以内の通り慣れた場所で事故が多い傾向にある(上表参照)。

【自転車乗用中の交通事故】

 死者一人、傷者五百八十三人で死傷者数は五百八十四人。学年別では、三年生が百二十九人、二年生が百七人と特に多く、男女では男子が約七割を占めている。

 六月の死傷者数が百七人と急増し、十月まで多発する傾向。午後三~五時台の発生が多く、出会い頭での事故が約七割を占める。

 子どもが交通違反をしていたのは約四割で「一時不停止」「安全不確認」「交差点安全進行義務違反」の順に多かった(下表参照)。

 これらの結果を踏まえ、道警は、四月の新学期以降も子どもたちに交通ルールやマナーを繰り返し指導すること、信号や標識の意味を理解させることや、登下校時間を最も危険な時間帯とし「子どもの飛び出しなどに備え、あらかじめ速度を落として運転に細心の注意を」と呼びかけている。

(道・道教委 2019-03-13付)

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