南幌町３１年度教育行政執行方針　公設塾で小６英語を　小・中が連携し授業

（市町村 2019-03-27付）

南幌町教委・小笠原正和教育長

　【岩見沢発】南幌町教委の小笠原正和教育長は三十一年度教育行政執行方針で、公設学習塾について、新たに小学六年生を対象とした英語科を実施する考えを表明した。さらに外国語教育の充実に向け、小・中学校が連携して小学校の授業に取り組むとした。

　教育行政執行方針の概要はつぎのとおり。

▼確かな学力を育む教育活動の充実

　全国学力・学習状況調査やほっかいどうチャレンジテストの結果を踏まえ、小・中学校における基礎学力向上プランの見直しを行い、授業改善や学習指導の充実に向けた取組を推進していく。また、本町の児童生徒の実態を踏まえ、学力向上に向けた家庭への啓発を行い、望ましい生活習慣と学習習慣の定着を図るべく必要な対策を講じていく。

　基礎学力と学習意欲の向上、家庭学習の定着への取組として、補充的な学習の充実を図るため、昨年度より小学四年生から中学三年生までを対象に、算数・数学科の公設学習塾を開設している。三十一年度より小学六年生を対象とした英語科を新たに加え実施していく。長期休業中において、小学校では社会教育事業と連携したあそびの達人特別教室や中学校では補習授業を実施しており、三十一年度も補充的な学習機会の確保に努めていく。

　外国語教育について、三十一年度は新たに小・中学校が連携して小学校の授業を実施するなど、外国語教育の充実に向けた取組を推進していく。また、国際社会で活躍できる人材を育成することをねらいとした、海外短期留学による生きた英語力を身に付ける中学生国際留学プログラム事業については、これまでの実績を踏まえ、派遣先や日程、参加要件などを見直し実施していく。

▼豊かな人間性と健康な体の育成

　学習指導要領の改訂によって、道徳が新たに教科として位置付けられたことを踏まえ、発達段階に応じ、一人ひとりの児童生徒が、多面的・多角的に深く考えたり議論したりする道徳教育の充実を図り、豊かな人間性を育むよう指導していく。

　健康な体の育成については、全国体力・運動能力、運動習慣等調査における本町の児童生徒の実態を踏まえ、積極的に運動に取り組む意欲を育てるための啓発活動など、児童生徒一人ひとりの体力や運動能力の向上に向けた取組を推進していく。

▼開かれた学校づくりと教育活動の充実

　昨年度から地域とともにある学校づくりを目指し、学校運営協議会を設置し、小・中学校にコミュニティ・スクールを導入した。「みんなで育てよう南幌の子どもたち」をスローガンに、学校の自己評価の結果や学校と家庭や地域が連携した望ましい支援の在り方など、保護者や地域の意見を学校運営に反映させていくべく指導に努めていく。

　特別支援教育については、小・中学校に特別支援教育学習支援員を配置し、きめ細かな支援活動を推進していく。学校における働き方改革については、昨年十二月に策定した学校における働き方改革南幌町アクション・プランに基づき、職員一人ひとりが勤務時間を意識した働き方を進めることができるよう、働き方改革の取組内容を検証しながら、学校経営の指導に努めていく。

▼教育環境の充実

　小学校については、町立小学校適正規模・適正配置基本方針に基づき、一学年二学級を維持するため、町独自による教員の加配により、三年生と五年生に少人数学級を導入し、きめ細かな指導を行っていく。高校等通学費補助事業については、通学する学校ごとの定額補助を行うことで、保護者負担軽減を図るための子育て支援策として実施していく。

▼南幌高校への支援

　南幌高校については、昨年九月に公表された公立高校配置計画により、平成三十三年四月の入学者より募集停止となることが示され、三十五年三月末に閉校することが決定された。今後、入学者の減少や在校生の教育環境に影響を与えないよう、南幌高校振興協議会などと協議しながら支援の継続と魅力ある高校づくりの情報提供を実施していく。

(市町村 2019-03-27付)