江差町31年度教育行政執行方針 2校を併設型学校に 江差中校区内でCS導入(市町村 2019-03-27付)
江差町教委・太田誠教育長
【江差発】江差町教委の太田誠教育長は三十一年度教育行政執行方針において、江差北小学校と江差北中学校がこれまで取り組んできた小中一貫教育のさらなる継続と充実を図るため、三十一年度から学校管理規則を改正して中学校併設型小学校・小学校併設型中学校とする方針を示した。また、江差中学校区内の小・中学校では、コミュニティ・スクールの導入を進め、地域と共に歩む学校づくりを進めていく。
執行方針の概要はつぎのとおり。
▼幼稚園教育
幼稚園教育は、生涯にわたる人間形成の基礎を養うための重要な役割を担っている。人への愛情や信頼感を育て、自立と協働の態度及び道徳性を備えた幼児を育てていく。また、小学校との円滑で確実な接続を図る必要から、幼児と児童の交流および教師間の交流を進める。
町立幼稚園については、三十一年度をもって閉園し、次年度以降の幼稚園教育は私学が担っていくが、十分に連携を図り一層の充実に努めていく。
▼小・中学校教育
各学校においては、子どもたちが主体的に判断し、行動し、課題解決できる生きる力をしっかりと身につけられることを目指していく。
子どもたちが高い志や夢を持ち、これからの時代を逞しく生き抜いていくためには、確かな学力、豊かな心、健やかな体の調和のとれた育成が必要。そのため、学校、家庭、地域社会および行政がそれぞれの役割と責任を果たしつつ、これまで以上に相互の連携や協力を図りながら諸課題の解決に向けた取組を進める。
基本的には、子どもたちにとっては通いたい学校、保護者・地域にとっては通わせたい学校、教職員にとっては勤務したい学校であるとともに、地域と共に歩む学校を目指す。
▼確かな学力の向上
指導方法の工夫改善や評価方法の検討、教員の指導力向上のための取組を継続的に実施していく。道教委が進める学校力向上に関する総合的実践事業および小中一貫教育支援事業に取り組むほか、町基礎学力向上対策会議の開催や道立研究所の事業である教委連携研修講座の継続開催を図る。
また、確かな学力を身につけることで、子ども一人ひとりの進路の選択肢が広がる。そのためには、家庭における学習習慣や生活習慣とかかわりが大変深いことから、家庭への啓発と連携を強めていく。
▼生徒指導
いじめや不登校、児童虐待の未然防止、早期発見、早期対応に努める。いじめに関しては、いじめ防止基本方針に則り、学校における指導体制の強化を図っていく。とりわけ、いじめを絶対に許さない風土づくり、子どものサインを的確にキャッチできる感度の高い見守り、迅速な報告・連絡・相談と素早い組織対応を徹底する。
また、中一ギャップの解消や小中連携の取組には北海道医療大学との連携および中一ギャップ問題未然防止事業を継続し、その充実を図っていく。
学校、子どもたち、保護者からの教育問題や生活等に関する悩みなどの解決には、学校、保護者、スクールカウンセラー等の連携に努めるほか、関係機関と協議するケース会議を開催するなど、事案への対応を積極的に推進していく。
▼特別支援教育
通常学級において特別な配慮を要する児童生徒が増加傾向にある。子どもたち個々のニーズに適切に対応するために、引き続き各学校に特別支援教育支援員を配置し、その充実に努めていく。
なお、幼児期より支援を必要とする子どもが増加傾向にあることから、早期からの教育支援に努め、町特別支援教育連絡会議、教育支援専門委員会の開催と、幼保小中、町の保健師との日常的な連携強化を図る。
▼特色ある教育活動
江差北小学校、江差北中学校については、これまで取り組んできた小中一貫教育のさらなる継続と充実を図るため、学校管理規則を改正し、三十一年度から中学校併設型小学校・小学校併設型中学校としてスタートする。
また、コミュニティ・スクールのメリットを生かし、学校運営協議会制度の充実と発展を目指していく。
江差中学校区についても、さらなる小中連携を強化し、三十一年度中に、それぞれの学校でコミュニティ・スクールを導入し、地域と共に歩む学校づくりの充実を図っていく。
ふるさと江差に心の向く教育の推進は町の教育推進の大きな柱であり、その中心的な取組であるふるさと発見学習については、社会教育との融合事業として一層の充実を図る。
引き続きALTを配置し、外国語ならびに国際理解教育の充実を図っていく。
(市町村 2019-03-27付)
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